3年目気象予報士の成長日記

ある大学生気象予報士が、日々の天気を通じて学んでいくブログです。 気象庁発表の天気予報の解析、解説を行っています。

2015年07月

日々の天気を会話形式でわかりやすく解説することに努めています。
おかしな点、良い点、など賛否両論コメント大歓迎です。

※発表された予報に関する責任は負いません。

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気温は上がっても雨が降りにくい (2015年7月31日)

生徒 「7月最終日。朝から暑くなっていますね。家の中で座っているだけでも汗がダラダラ。」

アウル教授 「今朝も気温が朝から高く、午前9時現在、関東、東海、近畿を中心に軒並み30℃超えとなっておる。」


アウル教授 「地上の高気圧は沖縄あたりとほとんど変わっておらん。日本付近は今日も暖かく湿った空気が流れ込む予想じゃ。」

生徒 「すると午後以降はまた雷雨の可能性がありますね。」

アウル教授 「地上付近の高気圧だけを見ればそう考えたいが、もう一つ、上空の高気圧を考えねばならない。雲の発生には、雲の材料となる水蒸気と、上昇気流が必要なのじゃ。上空に高気圧があると、この上昇気流を抑えるように下降気流ができてしまうから、雲はできにくくなるのじゃ。」

生徒 「なるほど。で、上空の高気圧はどのような状況なのですか?」

アウル教授 「西日本付近に中心がある。つまり、西日本は今日は雲が比較的できにくい予想じゃ。一方で、東日本は上空の高気圧が西日本に比べれば弱く、雲も比較的できやすい予想じゃ。」

生徒 「西日本は、暖かい空気は入っても雲ができにくいんですね。」

アウル教授 「雲は雨をもたらすだけでなく、日差しを遮ってもくれる。雲ができないということは、日差しが強く気温がぐんぐん上がっていくことを意味する。」

生徒 「あらら…どうりで暑いわけだ。」

アウル教授 「さて、今度は北日本方面を見てみよう。地上天気図では、大陸に高気圧、北海道の遥東の海上に高気圧と、北日本は2つの高気圧の境に位置しておる。いわゆる気圧の谷の中で、3つの低気圧が縦に並んでおるのがわかるじゃろう。今日はこの低気圧の影響で、雲が広がりやすい予想じゃ。また、上空には寒気が入って来る為、大気の状態が不安定で、雷を伴った激しい雨の恐れもある。」

図1 午前9時発表の天気予報

アウル教授 「午後以降も雲のなかなか出てこない西日本を中心に各地で猛暑日予想が出ておる。名古屋に至っては38℃まで上がる予想じゃ。日中の昇温によって長野県あたりには弱い低気圧ができやすい。この為名古屋付近は北よりの風となる。名古屋の北よりの風はフェーン現象をもたらし、日差しによる昇温に拍車をかけることとなるのじゃ。まあ、38℃とまではならないものの各地で35℃を超える予想。35℃を超えれば36℃だろうが38℃だろうが、熱中症のリスクはかなり高い。最大級の予防が必要じゃ。」

(画像は全て気象庁HPより)

ほとんど変わらない天気図 しかし季節は着実に前進(2015年7月30日)

生徒 「昨日、九州北部と東北北部がようやく梅雨明けを発表し、全国全ての地域が梅雨明けしましたね。」

アウル教授 「天気図から梅雨前線は遥か前に消えておったのになかなか梅雨明けしなかった。特に九州北部は、周りの他の地域が梅雨明けしたのに、忘れられているかのようにずっと梅雨状態じゃった。まるで梅雨明けの記録を作ろうかとしているような焦らしじゃったのう(笑)」

図1 午前6時の地上天気図

アウル教授 「日本付近の気圧配置はほとんど変わっておらん。沖縄付近に高気圧、北海道の北に低気圧があって、日本付近は低気圧に覆われるもなく、高気圧に覆われるもなく、といった状況じゃ。顕著に晴れるわけでもなく、顕著に雨が降るわけでもない曖昧な天気場となっておる。」

生徒 「昨日も内陸を中心に激しい雨が降ったところがありましたね。」

アウル教授 「今日も昨日と同じように高気圧の縁を湿った空気が日本へ流れ込むため、大気が不安定で、気温の上がる午後や、風が持ち上げられる山沿いで雲が発達しやすくなる予想じゃ。今日も風は西から東へ流れる予想で、発生した雨雲も西から東へと流れていく。山沿いで発生した雨雲は平野部へも流れていく恐れがあるから、特に西に山がある地域は警戒が必要じゃ。」

生徒 「北海道の低気圧は寒冷渦によるものですか?」

アウル教授 「その通りじゃ。寒冷渦は動きが遅く、長い間北海道は上空に寒気が入って大気が不安定となっておる。次々と雷を伴った雨雲ができて、北海道方面へ流れ込んでおる。今日も雲の動きに注意して、落雷や突風、激しい雨に注意が必要じゃ。」

図2 午前9時発表の天気予報

アウル教授 「今日も西寄りの風が吹くということで、西に山がある地域でフェーン現象が起きて気温が上がりそうじゃ。関東もその1つじゃ。北陸は逆に海からの風ということでそこまで気温は上がらん予想となっておる。ただ、気温は上がらなくても雨雲は上昇気流があればできるから注意が必要じゃ。」

アウル教授 「結局今日も、大気は不安定な状態が全国的で、気温の上がってくる午後を中心に雨雲が発達しやすいという傾向じゃ。ただ、こういう夕立をよく感じるようになると、季節は梅雨から盛夏へと向かっているのだとも感じるのう。」

(画像は全て気象庁HP)

昨日の天気の繰り返し(2015年7月29日)

生徒 「この頃、日本付近は太平洋高気圧に覆われなくなってしまいましたね。」

図1 午前6時の地上天気図


アウル教授 「上の地上天気図を見ても、はっきりと太平洋高気圧と呼べそうなのは沖縄の南にある高気圧じゃろうか?本来なら東からぐっと張り出しているはずの高気圧は見当たらない。代わりにかろうじて沖縄あたりの高気圧から北向きに西日本に張り出していると言えなくもないといった状況で、日本付近は低気圧の通り道となっておる。普段は日本付近は南寄りの風が吹くが、この気圧配置では西寄りの風となってしまう。このことの影響は後で述べる。」

生徒 「高気圧の周辺は湿った空気が流れ込みやすいんですよね。」

アウル教授 「沖縄を含め、しっかりと高気圧に覆われている場所がない。全国的に高気圧の周辺ということで、湿った空気がどんどんと流れ込んでおる。日中晴れて気温が上がれば、大気が不安定となる。昨日も本州内陸部を中心に広い範囲で雷雲が発生した。今日も天気図はほとんど変わらず、湿った空気の流れ込みも続く予想じゃ。」

生徒 「低気圧が近いのは関東と北日本ですね。」

アウル教授 「低気圧は接近してくる時に天気が悪くなる。関東の低気圧に関してはここ数日ゆっくりと通過し、今抜けたところじゃ。この気圧の谷は台風12号由来のものじゃ。雲は広がりやすいが、天気は回復する傾向にある。一方、北日本の低気圧は接近中じゃ。この低気圧はいわゆる寒冷渦と呼ばれるもので、上空に寒気を持っておる。日中気温が上がると、地面付近と上空の気温差が大きくなり、発達した雨雲ができやすくなる。」

図2 午前9時発表の天気予報

アウル教授 「高気圧圏内とは言いにくく、晴れても雲の多い一日となりそうじゃ。気温が上がってくる午後以降は特に大気が不安定となり雷雲が発生しやすくなる。落雷や突風、降雹に注意が必要じゃ。全国的に風が西寄りとなるため、例えば関東などはフェーン現象が起きて暑くなる。西に山がある地域は注意が必要じゃ。それに比べればの話じゃが、普段南風の時にフェーン現象で暑くなる北陸方面はフェーン現象はあまり起きず、真夏日予想ではあるものの低めじゃ。」


(画像は全て気象庁HPより)

今日も各地で急な雨に注意(2015年7月28日)

生徒 「7月ももう直ぐ終わりですね。当初はこの夏は平年並みか平年より低い気温となる予想でしたが、ここ最近は猛暑続きですね。」

アウル教授 「当初はエルニーニョの影響を強く受けるという予想じゃったが、その影響を打ち消すほどのことが起きたのじゃ。というのは台風じゃ。日本付近をいくつも台風が通ったためにその度ごとに太平洋高気圧の張り出しが強くなっていったり、台風が熱帯の暖かい空気を運んできたりしたのじゃ。この傾向は今後も続くと予想され、気象庁も猛暑への警戒を呼びかけておる。」

図1 午前9時の地上天気図

生徒 「西日本は気圧の尾根、東日本は気圧の谷の中ですね。」

アウル教授 「東日本の気圧の谷は、台風12号由来のもので、この気圧の谷に沿ってやや強い雨雲ができておる。今日は午前中を中心に雨が降りやすい予想じゃ。西日本は気圧の尾根の中ではあるが、太平洋高気圧の圏内かと言われれば微妙なところじゃ。高気圧の周りを通る湿った空気の影響を受けやすい状況となっておる。日中の昇温次第で雲が発達する恐れがある。地上天気図からは全く分からんが、沖縄の上空は寒気が入っておって大気がやや不安定となっておる。午前9時現在、まとまった強い雨雲は目立たんが、この後日中晴れて暑くなれば、大気の不安定度が増し、雲が発達する恐れがある。」

生徒 「大気が不安定というのは、上空に寒気が入るか、地面付近に湿った空気が入った時に増すんですよね。」

図2 午前9時発表の天気予報

アウル教授 「今日の天気傾向としては比較的単純じゃ。東日本や北日本は気圧の谷の中で雲が広がりやすく雨も降りやすい。西日本や沖縄は高気圧に覆われて晴れるが、午後以降は暑くなると大気が不安定となり、夕立が起きやすいという状況じゃ。今日も各地で暑くなりそうで、名古屋では35℃の猛暑日予想。内陸ではさらに気温が上がる恐れがある。しっかりと熱中症対策をしよう。」

(画像は全て気象庁HPより)

西日本を中心に大気が不安定 (2015年7月27日)

生徒 「台風12号は昨夜、熱帯低気圧へと勢力を落としましたね。」

アウル教授 「台風としては消滅し、気象庁は予想進路に発表を終了した。しかし、低気圧としてはまだ存在しているわけで、今日はこの低気圧の影響を西日本で受けそうじゃ。」

図1 午前6時の地上天気図

生徒 「中国地方の北にある熱低が台風から変わった低気圧ですね。」

アウル教授 「この熱帯低気圧の南側の等圧線は大きく南に蛇行しており、ここが地上の気圧の谷となっておる。気圧の谷では上昇気流が起きておる。ただ上昇気流が起きただけでは雲はできない。雲を作るには、材料が必要じゃ。雨雲の発生には、上昇気流と雨の元の両方が必要じゃ。」

生徒 「水蒸気ですね。台風の南側は広く南寄りの風なので水蒸気たっぷりの空気が西日本に流れ込みそうですね。」

アウル教授 「西日本の太平洋側ではすでに発達した雨雲もできていて、一部が九州南部にかかり激しい雨を降らせておる。雨さえ降らなければ日差しも多少あり、気温は上がっていく。すると大気の状態はますます不安定となっていく。気温が上がる午後以降は西日本で雷雨となる恐れもあるので注意が必要じゃ。雲行きには十分気をつけてもらいたい。」

生徒 「昨日まで停滞していた梅雨前線は消えましたね。」

アウル教授 「今までは台風の東側の湿った空気が前線に流れ込み、活動が活発となっておった。しかし、台風が日本海を東へ進んでいることで、台風の北の北よりの風によって、前線方面へしまった空気が流れ込まなくなってしまい、前線は活発でなくなってしまったのじゃ。今日は東北や北海道は晴れる予想じゃ。」

生徒 「東日本は高気圧に覆われて晴れそうですか?」

アウル教授 「東日本に関しては今日いっぱい、西日本にある気圧の谷の影響は少ない予想じゃ。今日も高気圧に覆われて朝からしっかり晴れて気温がぐんぐん上がってきそうじゃ。高気圧内では下降気流が起きておる。熱帯低気圧からの湿った空気、雨の元はあるものの、こちらでは上昇気流がないために雨雲ができないというわけじゃ。しかし、風が強制的に上げられる山沿などでは風の強さや気温の上がり具合によっては雨雲へと発達する恐れもあるので山沿を中心に注意が必要じゃ。」

図2 午前8時発表の天気予報

アウル教授 「今日は特に晴れる東日本を中心に高温注意情報が発表されておる。今日も熱中症への十分な対策が必要じゃ。一方で西日本は暑さもそうじゃが、急な激しい雨、落雷、突風に注意が必要じゃ。気象注意報警報などもチェックして、雷注意報や、竜巻注意情報が発表された場合は特に安全で頑丈な建物内に避難するようにしてほしい。」

(画像は全て気象庁HPより)
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