3年目気象予報士の成長日記

ある大学生気象予報士が、日々の天気を通じて学んでいくブログです。 気象庁発表の天気予報の解析、解説を行っています。

2015年11月

日々の天気を会話形式でわかりやすく解説することに努めています。
おかしな点、良い点、など賛否両論コメント大歓迎です。

※発表された予報に関する責任は負いません。

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冬型緩むも冷たい雨で気温上がらず 明日は再び西から冬型へ (2015年11月25日)

生徒「今朝の東京は冷たい雨スタート。この後もあまり気温が上がってこない予想ですね。」

アウル教授 「今日の東京は最高気温が11℃予想と、真冬のような寒さとなりそうじゃ。昨日が高かっただけでこの寒さは体に応えそうじゃ。風邪対策など体調面にも十分な注意が必要となる。」

図1 午前6時の地上天気図

生徒 「話変わりますが、天気図大賞で話していた1050hPaの大台に乗った高気圧が簡単にできてしまいましたね。」

アウル教授 「それだけ強い寒気を持っているということじゃ。太平洋側の低気圧は日本から離れてきているので、今日は一旦は冬型が緩む形じゃ。ただ、ゆるんだからといってすぐに寒気がなくなるわけではなく、一旦流れ込んだ寒気が抜けるのには時間がかかる。今回の場合は、この寒気が抜けきる前に次の寒気が入ってくるために、また寒くなる、そんな今週後半となりそうじゃ。あくまで冬型が緩むというのは風が弱くなるというくらいしか意味していない。北海道に関しては、雪雲が減ってきておる。今日は晴れてくる予想じゃが、それでも寒気の影響が強く平年を大きく下回る気温となりそうじゃ。」

生徒 「九州から朝鮮半島にかけて、等圧線が北に盛り上がっていますね。」

アウル教授 「この部分は気圧の谷となっておる。上空には寒気を伴った寒冷渦があって、上空の大気は不安定じゃ。これに気圧の谷が重なると、雲ができて雨を降らせる。事実、この気圧の谷周辺の朝鮮半島や九州北部から山陰にかけて弱い雨雲が広がっているという状況じゃ。この後、今夜には日本海に低気圧ができる予想じゃ。この低気圧の影響で山陰地方を中心に雨が降りやすくなる。」

アウル教授 「一方で関東は今朝雨が降っていますね。これは日本海の気圧の谷とは別の要因ですか?」

アウル教授 「関東を含め太平洋側は高気圧の縁にあたる。この後、太平洋沿岸に前線が描かれるようになって、広い範囲で雨が降ってくる予想じゃ。今は太平洋側ほとんど雨雲が見られない状況じゃが、前線ができると雨雲が作られるようになって、これが四国地方から近畿北陸、東北南部まで広がってくる予想じゃ。結局今日は九州南部を除く太平洋側と日本海側でも雨が降りやすい天気となる。その分日差しがないために、昨日までに流れ込んだ寒気の影響を大きく受けて、全国的に気温がグッと下がる予想じゃ。」

生徒 「明日以降はまた冬型となるのですか?」

アウル教授 「今夜日本海で発生する低気圧が明日にかけて急速に発達する予想じゃ。日本海をびっしりと等圧線が埋め尽くすような天気図となる恐れがある。こうなると特に日本海側では非常に強い風が吹く。低気圧の西側にあたる西日本では強い北風とともに寒気が流れ、太平洋側でも山地では降れば雪となるような気温となる予想じゃ。一方で低気圧の東にあたる東日本日本海側は、逆に強い南風のために寒気が持ち上げられて、明日は今日よりも気温が今度は高くなる予想じゃが、低気圧が太平洋側に抜けるとまた寒気が南下して、明後日は寒くなるという気温の変動が激しくなりそうじゃ。」

図2 午前6時発表の天気予報

アウル教授 「何と言っても今日は気温が低い。真冬並みの服装でお出かけするのが良いじゃろう。今季一番の寒さとなるところが多い。次第に雨が降るようになると、さらに体感は下がってくると思うので、気温以上に冬を感じる一日となりそうじゃ。今夜は冷えた身体を温める食事がしたくなるじゃろう。」

(画像は全て気象庁HPより)

天気図大賞 #2 「高気圧だって」

前回の天気図大賞では、冬場に猛烈に発達した爆弾低気圧を紹介しました。冬場は何と言っても西高東低の気圧配置が目立ちます。
しかし、西高東低の綺麗な気圧配置ができるには、低気圧が強いだけではいけません。相方である高気圧だって強くなければうまくバランスしたいい気圧配置とは言えないでしょう。高気圧だって頑張ります。

さて、今回紹介するのは、そんな、高気圧が頑張った例です。

平成24年12月22日12時の天気図を選びました。


大陸上の高気圧に注目。なんと中心気圧は1068hPa。これはかなり強いです。
冬場のいわゆるシベリア気団による高気圧は、地上付近はグッと冷やされてできる高気圧で、寒ければ寒いほど気圧が高く、強い高気圧となります。しかし、それでも1060hPaの壁は高気圧にとって厳しいもの。今回はその壁を見事に乗り越えた高気圧を称えます。

冬場は大陸の高気圧にも注目してみましょう。かなり発達した高気圧ができるのに、なかなか1060hPaを超えてくれないもどかしさ。こういう風に天気図を見てみるのも面白いですよ。

寒気南下中 午後以降は気温がグッと下がって明日は今季一番の寒さに (2015年11月24日)

生徒 「昨日は雨が降ったりやんだ理に天気でしたが、今日は日差しも出ていますね。天気が回復したようですね。」

アウル教授 「太平洋側に前線が横たわっていたが、次第に離れてきていて、大陸からの高気圧が変わって張り出してきた。天気は回復へと向かっている。ただ、この天気は一時的で、明日はまた西から天気は下り坂となる予想じゃ。」

図1 午前6時の地上天気図

生徒 「大陸の高気圧は1056hPaですか!すごい気圧ですね。」

アウル教授 「この時期に大陸にできる高気圧は、地面付近がグッと冷やされてできる高気圧じゃ。気圧が高いほど、強い寒気を持っていると考えられる。」

生徒 「そして東北には低気圧群がありますね。」

アウル教授 「低気圧周辺の東北から北海道にかけて雨や雪となっているようじゃ。この後、三陸沖にある低気圧が急発達する予想じゃ。」

生徒 「三陸沖にある低気圧が急発達するということは…大陸の高気圧との気圧差が大きくなって…等圧線が混み合います!」

アウル教授 「その通り。冬型が強まることを意味する。今夜には等圧線が狭い感覚で南北に並ぶ天気図が拝めそうじゃ。それとともに、強い寒気が南へと下がってきそうじゃ。今季一番の寒気とも言えるくらいじゃ。また、等圧線が混み合いということで北風が強まってきそうじゃ。北海道東部では暴風雪が予想されておる。単なる雪以上に危険な天気となる恐れがあるので、視界不良の際は外出を控えるなど注意してほしい。」

生徒 「全国的に寒くなりそうですね。」

アウル教授 「高いところ、山地での雪の目安とされる上空1500mで0℃の領域が、今は北海道なのが、今夜には、山陰地方まで南下する予想で、日本海側がすっぽりと覆われてしまう。また、平地でも雪とされる1500mの-6℃の領域は、今は北海道北部を覆っているのだが、今夜には東北北部まですっぽり覆うことになりそうじゃ。」

生徒 「すごい勢いで寒気が流れ込んでくるのですね。」

アウル教授 「強い冬ふ型のために日本海側ではしっかりと時雨そうで、場所によっては初雪となることも考えられる。」

生徒 「昨日、今年は雪不足でスキー場が大変というニュースを見たので、今回の冬型で少しは解消できるというのですが。」

アウル教授 「そうじゃのう。北海道では明日の朝までに40cmの雪が最大で予想されているので、少しは解消するのではなかろうか。ただ、これだけ降ると、スキー場関係者にとってはありがたいが、それ以外の方にとっては、路面状況が悪くなったり、雪かきの必要が出てきたりと、生活に支障が出てくる恐れもある。雪対策もしっかりしていかなければならない季節になったのじゃのう。」

生徒 「太平洋側は冬型ということで乾燥した晴れとなってきそうですね。」

アウル教授 「今日に関しては、晴れてきそうじゃ。今日は太平洋側は寒気よりも日差しが勝って気温も20℃近くまで上がってきそうじゃ。しかし、寒気が着実に南下してくる。明日は太平洋側をまた前線が通過して、西から雨が降ってくるのじゃが、そうなると日差しがなくなってしまう。一気に寒気の影響を受けて、明日は東京で最高気温が12℃など、今日と比べて大きく下がり、12月並みの寒さとなりそうじゃ。今回は西日本方面も影響を受けるほど強い冬型で、大阪や広島も明日は13℃近くまでしか上がらない予想じゃ。明日は服装に十分な注意が必要となる。」

図1 午前10時発表の天気予報

アウル教授 「北海道東部の雪マークが斜めに向いていて、これは暴風雪を意味する。日本海側は時雨れるために次第に雨が降りやすくなってくるが、標高の高いところでは雪の恐れがある。寒気の影響を大きく受ける明日は、今日と比べて気温が大きく下がりそうなので覚悟が必要じゃ。」

(画像は全て気象庁HPより)
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講義終了後の雑談…

生徒 「今日の気象庁発行の短期予報解説資料に"インスタントオクルージョン"という言葉があるのですが、これは何ですか?」

アウル教授 「インスタントは、インスタントラーメンという言葉があるように、"一気に"とか、"すぐに"とかいう意味がある。オクルージョンは前線が閉塞するという気象用語で、閉塞前線ができることを意味する。合わせれば、"急速に閉塞化する"という意味らしい。本来温帯低気圧は、温暖前線と寒冷前線を伴って、その後時間をかけて寒冷前線が温暖前線に追いついて、閉塞前線ができるというのは普通じゃが、まれに、前線ができてすぐに閉塞化する。つまりは暖域が非常に狭い低気圧ができることがある。これは、暖気が少ない中で発生、つまりは寒気の中で発生する低気圧に見られることで、例えば今回の三陸沖の低気圧は、南の前線によって暖かい空気とは遮断されているために、この後前線ができるのじゃが、暖域が狭く、すぐに寒冷前線が温暖前線に追いついてしまう予想なのじゃ。」

生徒 「閉塞前線ができると低気圧は発達が止まると言われていますよね。」

アウル教授 「一般的によく言われることじゃが、最近では閉塞前線が出来た後も発達する低気圧がよく見られる。今回も閉塞後も発達して、明日の夜には、日本からは離れておるが970hPaにまで発達するようじゃ。閉塞=発達の終わりという考えは必ずしも当てはまらないということじゃ。このことは最近の気象学の書籍にも書かれ始めておる。」

西から天気は下り坂 太平洋側を中心に雨が広がる連休最終日 (2015年11月23日)

生徒 「今日は3連休の最終日。初日は晴れ間も広がって暖かくなった一方、2日目、そして今日と日に日に青空が望めなくなってきていますね。」

アウル教授 「日本の南に前線ができてきているため、太平洋側を中心に雲が広がっておる。昨日は上空高い雲だったために雨は広い範囲では降らなかったが、今日は雨も加わって、昨日よりもさらに気温が下がってくるところも出てきそうじゃ。肌寒い一日となりそうじゃ。」

図1 午前6時の地上天気図

生徒 「北日本方面を中心に高気圧が張り出していますが、太平洋沿岸には前線が伸びていますね。」

アウル教授 「昨日まで北日本では冬型となっておったが、太平洋側の低気圧が離れたことで、冬型は弱まっておる。今度は太平洋側で海からの風が入って一部地域で雨雲が発生しているという状況じゃ。」

生徒 「太平洋側は前線に伴う雨雲がまとまってきていますね。」

アウル教授 「前線を見ると、くねくねと曲がっていることがわかる。前線に折れ曲がりは小さな低気圧と考えてよいと思うと、短い間隔で低気圧が並んでいるとも言える。前線上広い範囲で大気が不安定なのじゃ。これは上空の気圧の谷が接近している、つまりは、上昇気流が強く存在するためじゃ。」

生徒 「雨雲発生の必要条件ですね、上昇気流は。」

アウル教授 「この後も大気の状態が不安定な状況が続き、前線上ではまとまった雨が降りそうじゃ。また、今夜には日本海やオホーツク海にも低気圧が発生する予想で、前線に近い太平洋側だけでなく日本海側、さらには北海道でも雨が降ってきそうじゃ。今夜の予想天気図を見てみよう。」

図2 今夜9時の予想天気図
アウル教授 「日本海に小さいながら低気圧が描かれておる。低気圧の東側に当たる北陸から東北にかけて、前線付近で発生した雨雲が南風によってグッと北側まで広がるために、日本海側でも雨が降ってきそうじゃ。後で示す天気マークでは、北陸地方に雨マークが付いていないが、天気分布予報では今夜遅くには雨が予想されているので、おかえりが夜遅くになる方が傘が必要じゃ。北海道付近にも低気圧が発生して、こちらでは気温が低いために雨ではなく雪となりそうじゃ。」

生徒 「太平洋側の雨はいつ降ってきますか?」

アウル教授 「天気分布予報によると、今は主に海上中心の雨雲も北上してきて、昼過ぎには九州南部や四国、近畿南部まで広がってきそうじゃ。その後も夕方には西日本日本海側まで雨雲が広がる。日本海の発生が予想されている低気圧の影響も加わってくるためじゃろう。夜になると、関東や、東日本の日本海側でも雨が降ってくる予想じゃ。夜遅くになると、北海道広い範囲に雪雲が広がってきそうじゃ。」

生徒 「この雨を境に気温が下がる予想ですね。」

アウル教授 「低気圧が通過した後は今回はしっかりとした冬型になるという予想じゃ。明日の日中は一旦天気回復して気温が今日より高くなる予想じゃが、その後北から寒気が流れ込み、明後日以降はかなり気温が下がってきそうじゃ。日中でも西日本から東日本にかけて15℃を下回る日も出てきて、日によっては平年を下回る日も出てきそうじゃ。そろそろ暖房器具を使い始める時期かもしれん。早めに準備しておくとよいじゃろう。」

図3 午前9時発表の天気予報

アウル教授 「関東太平洋側はまとまった雨は夕方以降という予想じゃが、ところによって一時雨の恐れがある。関東北部は東北太平洋側と同じように海からの風ということで雨雲が広がりやすい予想じゃ。今日はあまりお出かけには向かない一日となりそうじゃ。たまには家でゆっくり過ごすのもいいじゃろう。」

(画像は全て気象庁HPより)

連休2日目 日差し少なく昨日よりも肌寒い (2015年11月22日)

生徒 「今日は11月22日、いい夫婦の日ですね。」

アウル教授 「夫婦のありがたさを改めて感じる日となるといいのう。今日は昨日よりもひんやりした1日となりそうじゃ。夫婦でお出かけの際は、肩を寄せ合いながら歩くと少しは温かさを感じるのではないだろうか。」

図1 午前3時の地上天気図

生徒 「今朝の東京、高気圧に覆われているようですが、昨日とは打って変わって雲が多いですね。青空が見えなくなっています。」

アウル教授 「昨日から大陸の高気圧が張り出してきたのじゃが、どうやら地上付近は高気圧に覆われているものの、上空は高気圧には覆われていないようじゃ。冬に張り出す大陸の高気圧は比較的背の低い高気圧であるために、高気圧に覆われているようでも上空高いところは高気圧ではなく、雲が広がりやすいようじゃ。」

生徒 「この雲はどこからやってきているのですか?」

アウル教授 「高気圧の境というか、地上付近の湿った空気が台湾あたりに流れ込んでおる。台湾周辺では発達した雨雲ができているようじゃ。ここで発生した雲の一部が上空の偏西風に流されて九州から関東方面、太平洋沿岸地域の上空にかかっているようじゃ。上空高いところに雲であるため、地上付近で雨となっているところは南西諸島から九州南部にかけての一部地域のみと少ないが、日差しは十分隠してしまうほどじゃ。今日はこのような状況が続くために日中も雲に覆われやすい天気となりそうじゃ。」

生徒 「今日は日差しがないとなると、昨日よりも肌寒そうですね。」

アウル教授 「それに加えて、昨日もお伝えしたが、北日本から東日本へは寒気が流れ込んでおる。北海道では冬型のために広い範囲で雪が降っておるようじゃ。この後、北海道の東の低気圧がゆっくりと離れていくにつれて、冬型は弱まってくる予想じゃが、寒気はまだ残るために気温は低めの予想じゃ。この寒気が流れ込んでいるために、単なる曇りの西日本よりも、東日本はより気温が低くなるという予想じゃ。ただ、これで平年並みか平年よりやや高い気温。」

図2 午前7時発表の天気予報

アウル教授 「20℃を超えた昨日に比べると今日はひんやりと感じるかもしれん。ただ、それでも平年を上回る気温が続いており、今年は冬になるのが遅れている気がする。例年ならすでに暖房をつけ始めている季節じゃが、今年は私はまだつけておらん。ただ、明日からの1週間は、気温の高い日が少ない1週間となりそうで、少しずつ冬を感じるようになってきそうじゃ。」

(画像は全て気象庁HPより)
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