3年目気象予報士の成長日記

ある大学生気象予報士が、日々の天気を通じて学んでいくブログです。 気象庁発表の天気予報の解析、解説を行っています。

2016年01月

日々の天気を会話形式でわかりやすく解説することに努めています。
おかしな点、良い点、など賛否両論コメント大歓迎です。

※発表された予報に関する責任は負いません。

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1月最後は冬型移行 (2016年1月31日)


■お天気メモ■
・北海道は再び冬型へ。風雪に注意。
・太平洋側は天気回復。気温も平年並みに。
・夜は低気圧接近で北陸で雨や雪。その後山陰も雨や雪。
・次第に冬型移行。 強風、高波注意。

生徒 「早いもので今日で1月が終わり。今年も12分の1が終わるんですね。」

アウル教授 「日が進むのは早いもので、今日は気象予報士試験の日でもある。この日のために日々努力してきた方は存分に試験を楽しんできてほしい。それこそが合格へとつながるじゃろう。」

生徒 「今日は天気だけを見れば晴れる地域も多いですから、受験生にとってはいい天気になりそうですね。」

アウル教授 「この時期は日本海側は特に雪の心配があるが、日中は比較的止んでいる時間帯が多いという予想じゃから、天気には恵まれそうじゃ。積もった雪には注意して会場へ向かってほしい。」

図1 30日夜の天気図

アウル教授 「とはいうものの日本付近は次の冬型へと移行していく段階にある。ひとまず昨日から今日にかけて西日本や東日本に雨や雪をもたらした前線と低気圧は東へと遠ざかりつつある。しかし、これは、大陸から高気圧が張り出してきて、冬型になろうとしていることの表れでもあるのじゃ。」

生徒 「まず、オホーツク海に低気圧が発生しましたね。」

アウル教授 「この低気圧はこの後ゆっくりとした速度で東へ進みながら比較的発達する予想じゃ。大陸の高気圧との間で気圧差が大きくなるので、風が強く吹くことが考えられる。日本海側を中心に雪雲が発生し、風雪に注意じゃ。もちろん、風が強いということは海上では高波注意じゃ。」

生徒 「朝鮮半島付近には気圧の谷が現れてきましたね。」

アウル教授 「こちらも今後は低気圧に発達しながら東へ進んで行く予想じゃ。日本海に発生する低気圧は、北陸方面へ向かい、北陸接近後は衰弱していく予想じゃが、この、北陸へ接近することで、今夜から能登半島や新潟県をはじめ北陸周辺で雨や雪となる予想じゃ。低気圧周辺では一時的に降り方や風が強まる恐れがある。」

図2 今後の予想天気図


アウル教授 「予想天気図を見れば、日本海の低気圧が夜には北陸へ近づくことがわかるじゃろう。また、明日朝の天気図では日本海の低気圧はなくなったものの朝鮮半島の根元から今度は山陰にかけて気圧の谷が伸びていることがわかる。このために明日は山陰で雨や雪の予想が出ておる。山陰の降り出しは日付が変わってからの予想じゃが、おかえりが深夜近い方は折りたたみの傘があっても良いじゃろう。」

生徒 「太平洋側では雪の心配などはもうないですか?」

アウル教授 「今回は冬型と言っても、等圧線が南北に走るというような典型的な冬型は北日本限定じゃ。確かに、等圧線の間隔としては全国的にやや狭くなるため、強風や高波には注意が呼びかけられておるが、日本海側の雨や雪もメインは気圧の谷や低気圧によるものじゃ。この理由としては、今回の冬型を作る低気圧と高気圧がかなり北寄りということ、そして、大陸の高気圧の勢力がかなり強く(中心気圧は1070hPa超)、低気圧の勢力を押し返しているということにある。低気圧と高気圧の勢力が拮抗することで、日本付近に気圧の差の集中帯が現れるのに、高気圧が強いと、この集中帯は西へずれる)。このために西日本や東日本は等圧線が斜めに傾いたような冬型となっておる。強い冬型でない以上、太平洋側も比較的雲が広がりやすくなる。天気分布予報では、太平洋側で大規模な雨や雪は予想されておらんが、特に夜以降、雲が広がりやすい予想となっておる。」

図3 今日の天気予報

アウル教授 「夜以降は気圧の谷などの影響を受けて太平洋側も雲が広がりやすいと話したが、日中は晴れてくる地域も多く、気温は10℃以上となる地域も多い。この時期としては暖かい昼間となりそうじゃ。」

関東は雪で積雪? 南岸低気圧は大きい (2016年1月30日)


■お天気メモ■
・北海道は冬型解消。日中はようやく晴れ。夜以降はオホーツク海側でやや強風。
・南岸低気圧の影響で東日本は広く雪。関東も雪が降りやすく積雪の恐れも。 一度止んでも再び降ることも。
・西日本は雨が止んだ後も再び雨が降りやすく天気回復は遅れる。今日いっぱいは傘が必須。 

生徒 「そういえば今年は台風がまだ発生していませんね。」

アウル教授 「昨年は毎月台風が発生するという史上初めての年となった。これにより、2014年6月から19ヶ月連続で台風が発生しておったが、今月は台風の発生予想がなく、このまま記録打ち切りとなりそうじゃ。1月に台風が発生しないのは2012年以来4年ぶりのことじゃ。」

生徒 「1月って台風のシーズンでは全くありませんが、それでも4年ぶりということは結構発生しているのですね。」

アウル教授 「日本付近の海上は冷たいのでやってくるようなことはないが、南の暖かい海上で一時的に台風となるようなことは冬でも結構ある。この台風連続発生記録が途絶えそうというのは、なんとなく悲しいものでもあるのう。」

生徒 「台風は被害をもたらすことも多いですが、こういう記録となるとなんか期待したくなるのは気象好きだけでしょうかね。」

アウル教授 「さて、台風のような熱帯低気圧はないが、日本の南には南岸低気圧が控えておる。順番が逆になるがまずはこれから見ていこう。」

図1 29日18時の天気図

アウル教授 「21時の天気図は賛否両論ありそうな天気図なので、今日は18時の天気図を見ることにする。21時の天気図とそれほど気圧配置は変わらない。」

生徒 「南岸低気圧は和歌山県あたりまで進んできました。西日本各地は雨となって一時的に強く降る時間帯もあった昨日ですが、東日本は低気圧の通る位置によっては雨ではなく雪の恐れがありますね。」

アウル教授 「南岸低気圧の時は、特に東日本で大雪の恐れがあるので注意が必要とされておる。ただ、雨が降るのか雪が降るのかというのは気温1℃単位で変わってきてしまうので予想が非常に難しい。このため、他の天気予報(晴れや雨)と比べてもなんとなく曖昧に、雪の恐れとしか言えないのじゃ。ちなみに今回は昨日の予想に比べて雪の予想エリアが拡大しているのでその意味では雪の方向での備えがより必要といえるかもしれない。」

図2 未明の天気分布予想

アウル教授 「関東に注目すれば、東京都や神奈川県も全域で雪予想が出ておる。みぞれまたは雪の恐れがあり、気温次第では積雪の恐れもある。関東の広い範囲に大雪注意報が発表されておって、朝までに5cmの降雪が予想されておる。全てが積もるというわけでもないが、やはり一部で積雪の恐れがあるので明日朝は路面状況に注意が必要じゃ。」

生徒 「東日本はまだこれから低気圧が近づいていきますよね。朝以降も雪が続きますか?」

アウル教授 「朝には関東の東まで進んでいるのでまず一旦は低気圧による雨雲雪雲は昼前には止んでくる予想じゃ。低気圧が通過する朝方を中心に強風や高波に注意が必要じゃ。低気圧通過後は低気圧西側の寒気が流れ込むために気温は低い状態が続く。(今日の東京は最高5℃予想)。そして、実はこの後、前線の折れ曲りができて(天気図でオレンジの丸部分:前線が折れ曲がったところ)これが関東沿岸を進んで行く予想じゃ。前線の折れ曲りとは小さな低気圧みたいなものでこの周辺では特に雨足が強めることがある。これにより関東南部を中心に雨や雪が再び昼過ぎから降ってくる予想じゃ。結局、昼前一時的に止むものの朝晩は降ってくるという予想で朝止んでいてみ傘が必要になってくる。また、この前線の折れ曲りがちょうど通過していく伊豆諸島では今夜までに 150mmの大雨が予想されておる。落雷や突風にも注意が必要じゃ。」

生徒 「未明の天気分布予想ですが、明日朝にも低気圧から離れた九州や中国などでも雨が予想されていますね。」

アウル教授 「これは朝鮮半島付近にできた気圧の谷(天気図の青い2重線)による雨じゃ。この気圧の谷、今後発達して明日朝には日本海に低気圧ができる予想じゃ。このために西日本方面は南岸低気圧が去った後も次の気圧の谷によって曇りや雨となるというわけじゃ。」

図3 今後の予想天気図


生徒 「今日夜にかけて気圧の谷は九州付近に居座る予想ですね。」

アウル教授 「このために西日本方面は一日中曇りや雨の天気となって日差しには恵まれなさそうじゃ。降ったり止んだりの天気が予想されておる。ただ、大雨の予想は出ておらん。西日本でも今日は傘を持って出かけると良いじゃろう。」

生徒 「最後に北海道の冬型についてお願いします。」

アウル教授 「長らく続いた北海道の冬型はようやく一つの区切りがつく。今日日中は等圧線の間隔も広がって冬型が緩み、雪雲もなくなってくる予想じゃ。夜になるとオホーツク海に低気圧が発生するため、オホーツク海側の一部で風が強まったり波が高くなったりするが、比較的限定的という予想じゃ。」

図4 0時時点の赤外衛星画像

アウル教授 「今回の前線と低気圧はかなり北側に広く雲を連れておる。このため日本付近は長い間雲に覆われ続けることになる。これが、今日は日差しの出る地域が少ない理由じゃ。」

図5 今日の天気予報

アウル教授 「低気圧に近い関東ほど低気圧西側の寒気の影響で気温が低い。関東は5℃前後とかなり寒くなりそうじゃ。西日本は概ね10℃近くと平年並みの気温になりそうじゃ。晴れマークは北海道と小笠原諸島くらいじゃ。」

南岸低気圧で西日本は大雨、東日本は大雪注意 (2016年1月29日)


■お天気メモ■
・北海道は今日まで冬型続く。風雪や高波注意。
・南岸低気圧通過。西日本は太平洋側ほど大雨注意。
・東日本は内陸中心に大雪の恐れ。雪エリアは温度次第で関東南部にも。
・ 太平洋側を中心に激しい雨や落雷、突風、河川の増水、土砂災害に警戒。

生徒 「今日から、いつものお天気メモが冒頭にきました。これからの会話はこのメモの解説ということですね。」

アウル教授 「まずは北海道の冬型に関する解説から始めよう。」

図1 北海道の0時時点の風向風速

アウル教授 「他地域が冬型でなくなった今も北海道だけは冬型が続いておる。昨日に比べても次第に強風エリアは縮小してきておるが、依然、西部を中心に10m/s前後の風が吹いておるところがある。えりも岬は20m/sの暴風となっておる。これらの影響で北海道では日本海側で降雪が続き、風雪に、また海上では波がやや高くなっておるので高波に注意が必要じゃ。」

生徒 「そろそろこの冬型も終わりを見せてもいい頃ですね。」

アウル教授 「そうじゃのう。あとで載せる予想天気図を見る限りでは明日朝には一旦冬型は緩む予想じゃ。しかし週間予報では今後も雪が続く予想となっており、再び冬型となることが考えられる。まだまだ大雪への警戒は必要じゃ。」

生徒 「続いてのポイントは南岸低気圧ですね。」

アウル教授 「いつもと順序が異なってしまったが、ここで今の天気図を整理しよう。」

図2 28日夜の天気図


生徒 「青い渦巻き線はなんですか?」

アウル教授 「…先程書いた北海道の強風を表現したのじゃが…」

生徒 「あ、そうでしたか。単なる落書きにしか見えませんでした。」

アウル教授 「それより南岸低気圧じゃ。といっても九州に上陸する形じゃから西日本方面はいつもの南岸低気圧と比べればかなり北を進む形になる。こういう時は、前線や低気圧本体の雨雲による大雨に注意が必要じゃ。赤い矢印で書いたように、日本の南の高気圧の周りを通って湿った南風が流れ込み、前線上で雨雲となる。西日本は、前線北の寒気の影響は受けないために雪ではなく雨の予想じゃ。おそらく今年に入って最初の本格的なまとまった雨となりそうなので少し注意が必要じゃ。」

図3 相当温位予想図

生徒 「昨日も出てきた図で、湿った空気の流れ込み予想図ですね。」

アウル教授 「赤いラインより南の地域では特に激しい雨や大雨に注意してほしい。図でいうと九州や山陽、四国、近畿中南部、東海がかかっておる。赤いラインがまるで舌のように北に突き出しているのは、前線特有のものじゃ。この舌の先端に向かって湿った空気が流れ込むのじゃ。もちろん赤いラインに入っていないからといって雨が弱いわけではないのでそこは注意してほしい。赤いラインより南は特に注意が必要ということじゃ。」

生徒 「総雨量的にはどれくらいになるんですか?」

アウル教授 「ひとまず夕方までに九州南部や四国で150mm、九州北部で100mmの大雨が予想されておる。その他の地域でも強い雨や落雷、突風に注意が必要じゃ。また、この文句は結構久しぶりに使うのじゃが、河川の増水や土砂災害の恐れもあるのでこちらにも注意を払ってほしい。」

生徒 「土砂災害や河川の増水なんて台風の時期ぶりくらいの注意事項ですね。それだけ久しぶりということでより注意が必要ですね。」

アウル教授 「今まで冬の時期は乾燥だとか雪崩だとかばかり注意してきたが、季節はゆっくり春へと進んでおり、これからはたまにやってくる南岸低気圧による大雨、また、時には春の嵐などに注意していかなければならない季節となってきたのじゃ。」

生徒 「西日本は大雨に注意ということがよくわかりましたが、東日本はどうですか?南岸低気圧の時は雪も心配ですよね。」

アウル教授 「先程の湿った空気の流れ込みの図をもう一度見てほしい。右下の図に注目じゃ。特に湿った空気のエリア(赤いライン)は関東にはかからずに南岸を通る。つまり東日本は西日本に比べれば大雨の可能性というのは低い。ただ、これが何を意味するか。暖かく湿った空気の影響を受けないということは逆に言えば冷たい空気の影響を受けるということを意味する。気温が低くなれば当然雨は雪となろう。つまり、総雨量的には少ないが、雨ではなく雪のエリアがあるというのが東日本の今日の特徴じゃ。」

生徒 「やはり南岸低気圧の時は東日本で雪が降りやすいですね。」

アウル教授 「関東内陸から東北南部にかけて雪となって積雪の恐れがある。大雨にはならなくとも大雪となる恐れがある。夕方までに関東で30cm、東北で25cmの降雪が予想されておる。」

図4 今夜遅くの天気分布予想

生徒 「今夜遅くの天気分布予想ですが、夜は気温が下がってくることもあって雪のエリアも南下し、東京都西部や神奈川県西部でも雪予想ですね。」

アウル教授 「雨雪判断というのは非常に難しく、少しの気温、湿度で変化するということはしっかり頭に入れておこう。現時点での予想は上の図の位置じゃが、場合によっては23区内でもみぞれや雪が夜遅くは降る可能性はゼロではないじゃろう。」

生徒 「今夜遅くになってもまだ広い範囲で雨や雪が降っているのですね。」

アウル教授 「赤外衛星画像を見てみるとよくわかることじゃが、今回は前線の北側に広く雲が広がっておる。西日本各地は昨日は低気圧はまだ遠いのに正午過ぎくらいから雲が多かった。このように今回の前線や低気圧による一連の雲の広がりは大きく、比較的長い時間雨が降り天気の回復は遅れそうじゃ。この、長い時間雨が降るということも土砂災害の危険性を高めてしまう。」

図5 赤外衛星画像
(オレンジの枠内が今回の雲域)

図6 今日の天気予報

アウル教授 「東日本の雨や雪の降り出しじゃが、朝のうちには関東で、昼前には東北南部でも降り出してくる予想じゃ。東日本の今日の天気回復はない。気温を見てみると、特に、湿った南風が入りにくく寒気の影響を受ける東日本で5℃を下回るような寒さとなりそうじゃ。この気温がどこまで下がるかで雪のエリアも変わってきそうじゃ。雪が降るエリアは路面状況が悪くなるのでスリップや横転などにも注意が必要じゃ。」

移動性高気圧の後ろは低気圧 西から天気は下り坂へ (2016年1月28日)

生徒 「日に日に日中の気温は上がり、昨日の東京は13℃を超えて久しぶりに日差しの温もりを感じましたね。」

アウル教授 「一時期の寒さゆえにより暖かく感じるかもしれん。ただ、朝は氷点下の冷え込みが続いており、一日の間で温度差が大きくなっておる。そろそろインフルエンザも流行入りし始めておるようじゃから、体調管理が大切な時期じゃ。」

図1 27日夜の天気図

アウル教授 「いろいろ気圧の谷っぽいところなどがあるが、(不自然に等圧線がカーブしているとまたコメントをいただきそうな天気図じゃが)、注目したいのは青い線で書いた2つの気圧の谷じゃ。」

生徒 「気圧の谷が発生するということは上空は気圧の谷があって、寒気が入ってくる前触れということでしたね。」

アウル教授 「それを確かめるために水蒸気画像を見てみよう。」

図2 27日夜の水蒸気画像

生徒 「確かに青いラインのあたりで気圧の谷が確認できますね。」

アウル教授 「しかし、この気圧の谷は今後なくなっていく方向にあって、したがって日本海の気圧の谷がこの後低気圧に発達する予想はない。」

生徒 「それでは台湾付近の気圧の谷も発達せずになくなっていくのですか?」

アウル教授 「実は、上の水蒸気画像で書いた気圧の谷は、日本海の気圧の谷には影響するが、台湾付近の気圧の谷には影響しない。やや離れすぎているためじゃ。では、台湾付近の気圧の谷が何に影響されるかというと…」

図3 27日夜の水蒸気画像(広域版)

アウル教授 「実は、もっと西側にしっかりと上空の気圧の谷が控えておるのじゃ。しかも中国北部の上空の気圧の谷よりも深く大きなものじゃ。このために台湾付近の気圧の谷については今後発達して前線と低気圧になっていく予想じゃ。」

生徒 「なるほど。発達していない上空の気圧の谷がバックについている日本海の気圧の谷は発達しない。発達した上空の気圧の谷がバックについている台湾付近の気圧の谷は発達するということですね。」

アウル教授 「では、この消長が日本の天気にどう影響していくかを考えていこう。」

生徒 「今新潟県より北の日本海側を中心に所々雨雲や雪雲がかかっているといい状況ですね。」

アウル教授 「日本海に気圧の谷があるということで風は西寄りの風となっておる。東北地方では海からの風が入るために雨雲や雪雲が発生しているという状況じゃ。しかし、この後気圧の谷は衰弱していく予想じゃ。その時の天気図がこれじゃ。」

図3 今後の予想天気図

アウル教授 「日本海側の風の向きに注目してみよう。」

生徒 「気圧の谷がある間は西寄りの風ですが、その後は次第に北日本は北寄り、東日本や西日本は東寄りの風に変わってきますね。海からの風だったのが陸からの風に変わってくるので雨雲の発生は緩やかになってくることが考えられますね。」

アウル教授 「このように、今降っている東北や新潟県の雨や雪に関しては次第に収まってくる予想じゃ。では北海道はどうじゃろうか?」

生徒 「今夜にかけても北寄りの風が吹き、また、等圧線の間隔もほぼ変わらないですね。」

アウル教授 「現在北海道では10〜15m/sくらいの風が吹いておるが、今夜にかけても北海道の等圧線の間隔は変わらないことから、この程度の強風が続く予想じゃ。また、北寄りの風ということで西部の日本海側を中心に雪が続く予想じゃ。暴風雪とまではならないものの風雪くらいには注意が必要じゃ。」

生徒 「だいぶ寒気が北へ上がったようで、新潟県でも雪ではなく雨予想が中心ですね。」

アウル教授 「雪が止んでひと段落と言いたいところじゃが、積もった雪が雨を含むと重くなって落雪や雪崩などの危険性もある。不用意に雪の積もった近くに行くことは危険じゃ。特に高い建物からの落雪は時に大被害を生む恐れもあるので特に要注意じゃ。建物の所有者も落雪が起きないようあらかじめ雪を取り除いておくことが大切じゃ。」

図4 27日夜の赤外衛星画像

アウル教授 「さて、もう一つの台湾付近の気圧の谷。これは今後発達していく予想だと先ほど述べたが上の赤外衛星画像でも雲が大きくまとまってきている様子がわかる。この雲がこの後東へ進んでいくわけじゃから西から天気は下り坂ということは理解できるじゃろう。」

生徒 「低気圧周辺では湿った空気が入ってきそうですね。」

アウル教授 「前線と低気圧の場合、前線の南側と低気圧周辺で特に発達した雲ができるので強い雨に注意が必要になる。」

図5 相当温位予想図

アウル教授 「上の図は見慣れない図だと思うが、湿った空気の度合いを予想した図じゃ。湿った空気が入るということは当然雨雲ができやすい。湿っていれば湿っているほど発達した雨雲ができる。この図でおよそ青いラインより南の地域(315K以上)では発達した雨雲ができて強い雨が降るおそれがある。(このラインは季節によっても異なるので注意)すると明日29日朝には九州でこのラインより南に入っている。(290000UTCは日本時間で29日朝9時を表す)。今日のところはまだこのラインより北側だから大雨にはならないと言い切ることはできないが、今後この低気圧によって雨が強く降る地域が出てくるかもしれないということは頭に入れておこう。また、このラインと雨の降り出しは関係ない。」

生徒 「この時期東シナ海からやってくる低気圧は南岸低気圧となって太平洋側に雪をもたらすことがありますが、今回はどうですか?」

アウル教授 「すでに寒気がだいぶ北上して新潟県でも雨になっていること、低気圧が西日本方面で比較的北側を通ることから、西日本はほとんどの地域で雨となる予想じゃ。先ほども述べたように強い雨となる恐れもある。一方で、東日本の低気圧進路はまだ出ておらん。今のところ雨優勢の予想じゃが、この時期の低気圧は位置が少しずれるだけで雪となることもあるので、心配な方は最新の情報をこまめにチェックするようにしよう。」

生徒 「雨はいつ頃から降り出しますか?」

アウル教授 「今日午前中は前線に近い九州で雨が降り出してくる予想じゃ。中国や四国は午前中は曇りで昼過ぎから夕方にかけて降り出し、近畿は午後以降曇りで夜になってから降ってくる予想じゃ。東海、北陸以東では降り出しは明日になるが、夕方以降雲が多くなってくる予想じゃ。これを目安に西日本では傘を持っていくと良いじゃろう。」

図6 今日の天気予報

アウル教授 「雨が降っても、南風が入ってくるために鹿児島は16℃まで上がってくる予想。その他も太平洋側を中心に10℃を超えてきそうじゃ。ただ、朝の時点では晴れている地域も多く、最低気温は0℃近くまで下がりそうじゃ。朝の冷え込みには注意が必要じゃ。」

 
■お天気メモ■
・新潟、東北日本海側は次第に天気回復へ。積雪地域の雪崩、落雪注意。
・北海道日本海側は引き続き風がやや強めの冬型。風雪注意。
・東シナ海で前線発生。天気は西から下り坂へ。 近畿まで今日に降り出し。
・前線と低気圧は本州に近い位置を通る予想。湿った空気が入って大雨の恐れも。落雷や突風注意。 

春の気配? 移動性高気圧で西日本を中心に晴れ予想 (2016年1月27日)

生徒 「1月もだいぶ終わりが近づいてきましたね。いつもより暖かいスタートとなった今年も、先週から冬が強まって大雪となりました。その反動からか昨日は比較的日差しを感じる一日となりました。」

アウル教授 「一昨日に比べて昨日と気温が上がったところが多く、寒さが緩んだと感じる方も多かったじゃろう。日本海側の雪雲も範囲が縮小し、冬型としては弱まってきておる。今日は昨日以上に日差しの温もりを感じる地域が増えてきそうじゃ。」

図1 26日夜の天気図

生徒 「等圧線の間隔は開いて、風も弱くなってきましたね。ただ、日本海には気圧の谷が見られますね。北日本だけはまだ冬型による雨雲が残っているようです。」

アウル教授 「日本海に気圧の谷といえばJPCZを思い浮かべるかもしれないが、あれは北西〜南東方向に走る気圧の谷で、同じような場所に停滞する。一方で、今あるような気圧の谷は東へと動く、寒冷前線のようなものじゃ。つまりはこの後東北や北海道を通過していくことになる。そして、影響する時間は比較的短い。」

生徒 「この気圧の谷ができた原因はなんですか?」

アウル教授 「上空の気圧の谷(下の水蒸気画像青ライン)があらたに西から近づいてきた(赤矢印方向へ動く)ために地上では気圧の谷(低気圧の卵)ができた。北日本方面はまだ冬型が続いているので、こちらに関しては日本海側で雪が続いておる。この気圧の谷が通過するタイミングで降り方が強まったり、落雷や突風を伴ったり、風が強まることが考えられる。しかし気圧の谷は足早に今日午前中には抜けて行く予想なので、注意期間は午前中まで。午後以降は北日本の雨雲、雪雲もなくなって行く予想じゃ。」

図2 0時の水蒸気画像

生徒 「気圧の谷は低気圧の卵ですから、太平洋に抜けた後はまた冬型になるんじゃないですか?」

アウル教授 「いつもなら低気圧通過後は急速に発達して冬型になるというパターンが多い。しかし今回に関しては、この後西日本から東日本にかけて移動性の高気圧がやってくるために、気圧の谷が抜けた後も強い冬型とはならない予想じゃ。北海道に関しては等圧線がやや混み合うために風が強い状態が続きそうじゃが、その他の地域は等圧線が開いて風も強くはならなさそうじゃ。」

図3 今後の予想天気図


生徒 「今日は西日本方面から高気圧がやってくるのですね。」

アウル教授 「高気圧は日本の南を通っていく。本州に湿った空気は入らず、沖縄から東日本にかけて朝からカラッと晴れ予想じゃ。空気の乾燥による火の取り扱いや体調管理は必要じゃが、日差しの温もりは昨日以上に感じそうじゃ。」

生徒 「でも高気圧自体の大きさはそれほど大きくなく、この高気圧も足早に進んでいきそうですね。」

アウル教授 「移動性高気圧の特徴でもあるが、近づいてくるときは晴れて、遠ざかっていくときは湿った南風が入るために天気は悪くなる。今回も明日朝の天気図で沖縄の西に前線が発生するなど、高気圧が去った後は西から天気下り坂となる。ただ、このように、移動性高気圧によって晴れて、その後抜けた後は雨という天気傾向は春によく見られる天気であるため、その意味では春を感じさせる天気図となっておる。」

生徒 「もう直ぐ節分ですし、春はもうそこまで来ているのかもしれませんね。」

図4 今日の天気予報

アウル教授 「西日本日本海側も晴れ予想。東北や北海道の雨や雪は午後以降解消予想じゃ。寒気はだいぶ抜けてきておるので、北陸沿岸部は雪ではなく雨予想が出ておる。気温は太平洋側で10℃を超えてくるところが多そうで平年以上の気温になりそうじゃ。積雪の多い地域では雪崩の危険性もある。」
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