ある社会人の成長日記

ある社会人がつらつらと趣味などを述べるブログです。

2016年01月

日本海側は雪が続く 南には新たな低気圧発生 (2016年1月21日)

生徒 「今日は24節季の大寒らしいですね。1年で一番寒い時期と言われていますが、暦通りここ最近は東京や名古屋で積雪するなど冬らしい寒さが続いていますね。」

アウル教授 「そうじゃのう。一時は、今年の東京は雪も降らずに春を迎えてしまうのではとも思ったが、やはり暖冬といえど降るときはしっかり降って積雪するということがよくわかった年になった。東京は実はまだ芝生の上や、日中も影になる場所には雪がたくさん残っておる。今日、自転車を乗っている方が凍った歩道の上で滑って転んでしまうのを目にした。もうしばらく自転車に乗るのは控えたほうがいいかもしれん。もちろん、歩道を歩く際も、足元には十分注意して歩くように。」

図1 20日21時の天気図

生徒 「昨日に比べれば等圧線の間隔も西日本で広がってきましたね。」

アウル教授 「一時に比べれば冬型は西日本では弱まってきているようじゃ。風も5m/s近くにまで落ち着いておる。ただ、東日本、北日本に向かうにつれ等圧線は混んでいて、風もまだ強く吹いているところがある。このように、今日は、東日本や北日本では等圧線が混んで風の強い状態が続きそうじゃ。北日本を中心に強風や風雪に関する注意報、警報が発表されておる。」

生徒 「日本海と沖縄のあたりに気圧の谷があって青でマークされていますね。」

アウル教授 「今日の天気に影響しそうな気圧の谷は主にこの2つじゃ。さて、気圧の谷は低気圧の弱いバージョンであるから、その出来方としては似ておる。つまり、低気圧ができるときと同じように、上空に気圧の谷が接近するとその東側で気圧の谷はぽこぽこ生まれる。」

生徒 「でも、昨日本州に気圧の谷があったのですから、今日はもう東へ移ったんじゃないですか?」

アウル教授 「どうして気圧の谷ができたのか、その理由を昨日紹介した水蒸気画像で見てみよう。」

図2 0時の水蒸気画像

生徒 「昨日本州上空にあった気圧の谷はやはり東に抜けていますね。(濃い青い線、丸は気圧の谷部)」

アウル教授 「その流れをずっと西へたどっていくと、もう一つ新たな気圧の谷が水色のラインのところに現れておる。青いラインに比べれば、その南への張り出しは小さく、弱い気圧の谷と言える。しかし、この小さな気圧の谷でも地上に気圧の谷を作ることはできるのじゃ。しかし、やはり小さい気圧の谷はそれだけパワーも小さい。だから発達した低気圧を作ることは難しい。だから気圧の谷止まりだったり、低気圧ができてもそこまで発達しないことが多い。」

生徒 「では、日本海や沖縄の気圧の谷が今後急発達していくことは考えにくいということですね。」

アウル教授 「結論から言うと、日本海の気圧の谷はこの後もJPCZ(日本海寒帯気団収束帯)として気圧の谷のまましばらく居座る予想じゃ。低気圧にまでは発達しない予想じゃが、それでもこの付近では雪の降り方が強まったり雷や突風を伴う恐れがある。一方で沖縄の気圧の谷はこの後前線と前線上の低気圧になる予想じゃが、この低気圧はあまり発達しないまま南の海上を進んで行く予想じゃ。」

図3 今後の予想天気図

生徒 「確かに日本海には気圧の谷が居座って、やや北陸から山陰へと南下する予想ですね。一方で沖縄付近では前線と低気圧が発生して東へ進んで行く予想ですが、これだけではこの後あまり発達しないということはちょっとわかりませんね。」

アウル教授 「西日本は冬型が弱まってきているという話を冒頭したが、しかし、JPCZが山陰へと近づいていくため結局西日本日本海側でも雪が降りやすい予想じゃ。」

生徒 「北海道を始め北日本や東日本は冬型が続きますね。」

アウル教授 「ここ数日で一気に雪が積もった地域はまだ雪が地面に定着していない部分があって、強風などで巻き上げられれば地吹雪による視界不良の危険が、また、斜面では雪崩の危険が、そして気温が0℃を上回る時間帯を中心に着雪などにも注意が必要じゃ。」

生徒 「まだどれくらいの雪が降りそうですか?」

アウル教授 「今日夜までに北海道では50cm、東日本でも多いところで40cm、西日本では25cmの降雪が予想されておる。日本海側の地域はもう雪にうんざりしていると思うが、今が一年で一番寒い時期、今が一番大変な時期と思って乗り切って欲しい。」

生徒 「一方で沖縄付近の低気圧や前線はどこに影響を与えそうですか?」

アウル教授 「まず沖縄地方は前線や低気圧が近いということで湿った空気が入り、激しい雨や落雷、突風の恐れがある。降り出しとしては、先島諸島では朝からすでに雨予想で夜には止んでくる予想じゃ。一方で沖縄本島地方や、前線の一番外側の雨雲がかかる九州南部では昼前後から降って深夜まで続く予想じゃ。沖縄はもちろん雨だが、九州南部ではすでに冷たい空気が入っているので気温が低い夜は雪となる恐れがある。」

図4 夜遅くの九州南部の天気分布予想


図5 今日の天気予報

アウル教授 「風速に関してはやや弱まる傾向にあるが、北風が吹くという状況はあまり変わらない。このため明日も気温が低く、九州まで最高気温が1桁予想となっておる。お出かけの際は暖かくしていってください。昨日雪の積もった名古屋などは今日朝は路面凍結の恐れもあるので引き続き歩道はお気をつけください。」


■お天気メモ■
・西日本は冬型やや緩み風は弱くなるもののJPCZで日本海側は雪続く。
・東日本や北日本は冬型続き風強し。強風、風雪、雪崩、着雪注意。
・沖縄は前線と低気圧の影響で雨。激しく降ったり雷を伴うことも。
・九州南部も低気圧の雲がかかるが、降るのは雪のところも。
・今日積雪した名古屋などは朝、路面凍結の恐れ。歩道を中心に要注意。

のろのろ低気圧が寒気を南へ 名古屋や大阪も雪予想 (2016年1月20日)

生徒 「暴風雪による被害が各地で起こっておるようですね。着雪による停電や、暴風によるトラックの転倒などが起きていますね。」

アウル教授 「発達した低気圧の影響で全国的に風が強い状態が続いておる。また、強い冬型の気圧配置であるため日本海側は九州まで雪雲に覆われているという状況じゃ。今回は湿った雪であるため着雪が起きやすいのじゃ。」

生徒 「乾いた雪より湿った雪の方が電線などにつきやすいですからね。湿った雪は比較的塊で降ってきますから。」

アウル教授 「今回のように里雪型と呼ばれる気圧配置では、風が日本海をぐるっと回ってから日本海側に流れ込む。すると、海上を通っている時間が長いため、より湿った空気になって、それが雪雲になると湿った雪を降らせるのじゃ。里雪型は単に平野部で雪が降るというだけでなく、人の多く住む地域で停電の恐れのある着雪被害をもたらすのじゃ。もう一つ着雪の起こりやすい状態として、これは1年前の気象予報士試験で出題されたことじゃが、雪が少し溶けて水分を含む0〜2℃あたりが一番着雪が起きやすい。これは後でもう一度話すので頭に入れておいてほしい。」

図1 19日夜の地上天気図

生徒 「昨日もそうでしたが日本海と北海道付近に低気圧があって、里雪型の冬型。全国的に等圧線が混み合っていますが、東北北部は低気圧サンドイッチのおかげで等圧線が開いているという状況ですね。」

アウル教授 「本州は広く西よりの風になっていて日本海側に雪雲が分布しておる。一方、北海道はどちらかというと東寄りの風のため、日本海側より太平洋側もしくはオホーツク海側で雪が降りやすい状況となっておる。風は東北北部では弱いものの、その他の地域では10m/sを超える地点が各地にあり、北海道北部は20m/sの暴風となっている地点もある。」

図2 0時の風向風速

生徒 「これらの暴風雪は発達した低気圧のせいですが、この後の低気圧、そして冬型はどうなっていきますか?まだまだ雪が降り続くのでしょうか。」

アウル教授 「いつもは赤外衛星画像を見ておるが今日は水蒸気画像という少し馴染みのない画像を見てみよう。」

図3 深夜の水蒸気画像

生徒 「白い部分や暗い部分が南へ突き出したような場所と、渦巻きのようなものが見えますね。」

アウル教授 「南へ突き出したものは上空の気圧の谷、渦巻きは上空の低気圧を表す。つまり、これから上空の天気図をだいたい見ることができるのじゃ。」

生徒 「これを見ると何がわかるのですか?」

アウル教授 「まずは上空の寒気の具合がわかる。今までにも述べてきたが上空の寒気は上空の気圧の谷とともにやってくる。今のようにちょうど日本に上空の気圧の谷があるということは、今、日本上空に寒気のピークがやってきているということじゃ。」

生徒 「上空の寒気は大気の状態を不安定にするものでしたね。冷たい空気は下へ下がろうとするので対流が活発に起きるからでしたね。」

アウル教授 「その通り。対流が起きるということは発達した雲ができるということ。つまり激しく降ったり雷や突風を伴ったりする雲ができやすいということじゃ。事実、日本海側の雪雲には落雷も検知されているようじゃ。」

生徒 「水蒸気画像で他にわかることはあるのですか?」

アウル教授 「少し専門的な話になるが、以前、地上の低気圧は上空の気圧の谷がやってくるとぽこぽこ発生するといった。実は低気圧は主に、上空の気圧の谷の東側で発達するのじゃ。逆に言えば上空の気圧の谷が真上に来てしまった低気圧というのは発達できなくなってしまう。上空の気圧の谷が重なり始めると地上天気図では閉塞前線(図1の地上天気図で紫色の前線)ができるのでこれも目印となる。」

生徒 「ということは、日本海の低気圧は気圧の谷と重なっているのでこれ以上発達できないということですね。北海道の低気圧も一見気圧の谷の東側ですが、すでに閉塞前線を持っているので、すでに上空の気圧の谷と重なり始めているということですね。」

アウル教授 「その通り。今後日本海の低気圧は消滅していく予想じゃ。そして気圧の谷はすでに日本海まで進んでいるのでこのあと日本海で新たに低気圧が発生していくということはない。つまり、日本海の低気圧が消滅した後は、里雪型ではなく山雪型と呼ばれる等圧線が縦に並んだよく知られた西高東低の冬型の気圧配置になる。ちなみに北海道付近の低気圧も今後勢力を落としていく傾向にある。」

生徒 「それにしても北海道に低気圧はここ数日速度が遅いですね。」

アウル教授 「この理由も水蒸気画像から探ることができる。上空の気圧の谷とは上空のジェット気流(低気圧を流す風)が蛇行(南北に波打つこと)することでできるのじゃ。つまり、今上空のジェット気流というのは、日本の南に大きく迂回するような形になっておる。このため北海道付近の低気圧や日本海の低気圧はジェット気流から離れてしまっていて低気圧を流す風が弱い。だから低気圧の移動速度が遅くなっておるのじゃ。低気圧の移動速度が遅いということは低気圧の影響を長く受けるということであるから、今日明日にかけてもまだ強い冬型が続きそうじゃ。」

生徒 「水蒸気画像って地上天気図だけではわからないような色々なことがわかるのですね。」

図4 今後の予想天気図

生徒 「今日朝には日本海の低気圧はなくなって等圧線は南北に走っているようですね。今日も風が全国的に強そうです。」

アウル教授 「これにより今まで西寄りの風であった本州の風が今日は北寄りの風に変わる予想じゃ。西寄りの風だと日本海沿岸地域には湿った空気が入るので雪となるが、寒気がそれより南下することはなかったし、太平洋側への雪雲の流れ込みも少なかった。しかし、今日は北寄りの風となる。これにより、雪雲は平野部から内陸部へ、さらに風が強ければ山越えして太平洋側にまで流れ込む恐れがある。有名なのは若狭湾から岐阜県を通って愛知県へ流れるルートじゃが、今回もこのルートを雪雲が通って名古屋では朝にかけて雪が降って積雪の恐れがある。さらに大阪など近畿地方、豊後水道を通って四国なども雪となる予想じゃ。また、比較的雪雲の分布が少ない東北北部にも雪雲が広がってくる予想じゃ。」

生徒 「おととい東京で積雪でしたが、次は名古屋ですか。関東はどうですか?」

アウル教授 「関東は日本海からの距離が遠い。そのため、いくら強い北風が吹いても東京まで雪雲が流れ込んでくる可能性は低い。東京の雪は主に南岸低気圧の場合で、今日のような強い冬型の場合は冬晴れとなることがほとんどじゃ。陸地からの乾燥した風が吹くため、湿度が低く火の取り扱いには十分な注意が必要じゃ。」

生徒 「西日本や東海は今日は雪による交通障害などに注意が必要ですね。太平洋側は雪に慣れていませんから。」

アウル教授 「それからもう一つ。太平洋側はやはり気温が高めじゃ。だいたい太平洋側で雪が降っても気温は0℃近くで、これは、雪が降っていても途中から雨に変わることが多いということからもわかるじゃろう。もし雪が降っても氷点下のままなら雨に変わることはない。これが日本海側と太平洋側の雪の違いじゃ。そこで問題が生じてくる。」

生徒 「太平洋側の雪は0℃付近なので一部が溶けて水分が多くなっているということですね。冒頭話題になった着雪の恐れがあるということでしょうか。」

アウル教授 「その通り。おとといの関東でも電線に積もった雪で電線が切れて停電という事例もあったようじゃ。明日積雪する特に太平洋側では、着雪被害も考えられるので注意が必要じゃ。」

アウル教授 「太平洋側の雪の話ばかりしてきたが、もちろん日本海側も雪への警戒が十分必要じゃ。むしろ風が強まるので、すでに積もった雪が舞いあげられて地吹雪となると視界が悪くなったりして危険じゃ。また、沿岸部では強い風によって高波、高潮の被害を受けるかもしれん。」

生徒 「今日夜には西から冬型は弱まりつつあるようにも見えますね。」

アウル教授 「等圧線の間隔は広くなっていくし、上空の気圧の谷もすでに通過したわけじゃから、冬型はやや緩まると見て良いじゃろう。ただ、弱まると言っても日本海側の雪が止むわけではなく、雪雲の太平洋側への流れ込みは次第に弱まっていくという程度。太平洋側への雪雲の流れ込みは今日午前中がメイン、その後は範囲は縮小していくが、日本海側は引き続き雪が続く予想じゃ。この午前中の間に積雪する地域は午後以降も雪が残るので、外出の際は路面状況に十分な注意が必要じゃ。また、天気分布予想では名古屋は未明から雪が降り始める予想なので場合によっては通勤通学の時間にすでに雪が積もって、おとといの東京のように電車などが混み合う恐れがある。時間にゆとりを持って家を出るようにしよう。」

図5 未明の天気分布予想

図6 今日の天気予報

アウル教授 「朝の冷え込みはかなりきつそうで東京も氷点下予想じゃ。東京はまだいたるところに雪が残っておるので再び凍結して朝は滑りやすくなっていると思うので特に歩道、雪の集められた部分周辺は注意が必要じゃ。」


■お天気メモ■
・里雪型→山雪型へ。本州〜九州日本海側は今日も雪が続き暴風雪、落雷、地吹雪、高波、高潮に警戒。
・等圧線混んで全国的に強風、暴風に注意。
・日本海の雪が太平洋側に一部流れ込み名古屋や大阪も雪予想。朝は時間にゆとりを持って。
・太平洋側の雪は着雪被害にも注意。
・朝は冷え込みがきつい。雪の残る関東は路面凍結の恐れあり。
・午後以降西から冬型はやや緩むが、日本海の雪は続く予想。引き続き大雪警戒。

非常に強い冬型で警報オンパレード (2016年1月19日)

生徒 「昨日は東京をはじめ関東各地で積雪、大変な一日でしたね。」

アウル教授 「そうじゃのう。昨日は未明に一気に降って積雪したあと、途中からは強い雨が降ったために雪と雨が混じって道路は水浸し。数歩歩いただけです靴が濡れるという始末じゃった。帰ってくるまで足がとても冷たかったよ。」

生徒 「私は靴下の替えを持って行っていましたからね(^.^)今までも雪の時は必ずと言っていいほど靴に水が入ってましたから。」

アウル教授 「まあ、一年に一度くらい東京で雪が積もるのを見ても良いが、家の中から見ている分は楽しいが、やはり外を歩くと、慎重になって普段使わない筋肉を使うので疲れるのう。」

図1 18日夜の天気図

生徒 「関東に雪をもたらした低気圧は三陸沖まで来ましたが、以前発達しているようですね。日本海には予想通り低気圧も発生し、典型的な里雪型の気圧配置になっていますね。」

アウル教授 「よく閉塞前線ができると発達が止まると書かれている気象本もあるが、閉塞前線ができるとすぐに発達が止まるわけではなく、その後もやや発達する。日本列島の等圧線は非常に混み合っており、北海道から九州まで広い範囲で強い風が吹いておる。今回の低気圧は台風並みの発達をしたが、台風と違うところはその風の影響の広範囲さにある。」

図2 18日23時の風向風速

図3 暴風、暴風雪に関する警報注意報発表状況(0時現在)

生徒 「沿岸部が中心ですが、黄色い矢印(風速10m/s以上)や、四国の室戸岬では赤い矢印(風速20m/s以上)となっていますね。広い範囲で風に関する警報も出ています。」

アウル教授 「四国などは低気圧からかなり離れておるが風の強い状態が続いておる。このような風の強い状態は明日にかけても続いていく予想じゃ。」

生徒 「雪と風が合わさると、積もった雪が舞い上がって地吹雪になったり、雪崩が起きやすくなるので積雪地域は厳重な警戒が必要ですね。」

アウル教授 「さらに、沿岸部では波が高くなったり高潮被害の恐れがある。特に注意が必要なのは、風が海から陸地に向かって吹く地域で、北海道太平洋側や西日本〜東日本の日本海側などが挙げられる。」

図4 沿岸部に関する警報注意報発表状況(0時現在)

図5 0時頃の雨雲レーダー

アウル教授 「次は雨、雪の様子を見てみよう。よく見ると、オレンジで囲ったおもに日本海側で降る雪雲と、緑で囲った太平洋側で降る雪がある。これはそれぞれ、日本海の低気圧の影響と、太平洋の低気圧の影響によるものじゃ。図1の天気図に風の流れを矢印で書いたが、北日本太平洋側と西日本〜東日本の日本海側は海からの風が吹く一方、北日本日本海側は陸から海へ向かう風であったり、低気圧と低気圧に挟まれて風が打ち消しあって弱まっているため、雪雲が分布していない領域ができているのが雨雲レーダーからわかる。」

生徒 「今は小康状態の東北日本海側も含め冬型は今後どうなっていきますか?」

アウル教授 「予想天気図を用いて見ていこう。」

図6 今後の予想天気図

アウル教授 「18日夜は日本海の低気圧と太平洋の低気圧が似たような勢力だったため、その間の地域で比較的風が弱く雪雲が分布しないという状況であった。しかし、このあと今日は、日本海の低気圧は急速に衰えていくので、里雪型は解消、山雪型(里雪型の対義語。よく見る等圧線が縦に並ぶ冬型で、内陸部で大雪となりやすい)の気圧配置となっていく予想じゃ。秋田県あたりでも北風が吹いてくるのでしっかりと雪雲に覆われてくることになりそうじゃ。」

生徒 「そして、明日も等圧線が全国的に混み合っていますね。」

アウル教授 「今日も低気圧から離れた地域でも暴風、海上では高波や高潮に注意が必要じゃ。全国的に風は最大風速が20〜28m/sに達し、波も6〜9mと大しけになる予想じゃ。」

生徒 「雪は今日もかなり降ってきそうですか?」

アウル教授 「今回の冬型はかなり強いので日本海側を中心に大雪の予想が出ておる。また、陸地の隙間や水道(蛇口をひねる方ではなく海上の方)などを通って日本海側の雪雲が太平洋側にも一部流れ込む予想じゃ。明日夜までに北海道と北陸では100cm、東北や東海で70cm、中国地方で50cm、その他の地域も20〜40cmの雪が新たに降る予想で、大雪、着雪、雪崩への厳重な警戒が必要じゃ。あとのマークを見てもわかるが、今日は鹿児島でも雪の予想が出るほどじゃ。」

図7 今日の天気予報

生徒 「雪だけでも大変ですが、風が加わるので各地暴風雪マークになっていますね。」

アウル教授 「外では視界が悪くなって交通事故が起きやすくなるので、吹雪いているときなど、危険を感じた時は外出を控えるなど自分の身を守る行動が大切じゃ。また、松江は日中も0℃以下の真冬日予想など全国的に北風による寒気が入って気温が低め予想。暖かくしてお出かけください。」

生徒 「そして、きょう雪が降った関東はまだ雪が残っていますね。今日の朝は関東でも氷点下近い冷え込みになる予想ですから、路面凍結も心配ですね。」

アウル教授 「今日は雪だけでなく雨もたくさん降ったので、例えば雪の積もった中の足跡の中に水が溜まっている(これに足を突っ込んで靴下を濡らしてしまった方も今日は多いじゃろう)ようなところはその水が凍って、今日の朝はスケートリンクのようにとても滑りやすくなっているかもしれないので歩く際はくれぐれも慎重に。」


■お天気メモ■
・非常に強い冬型で日本海側は大雪、着雪、なだれ警戒。
・全国的に風が強く、暴風、暴風雪、海上では高波や高潮に警戒。
・昨日大雪の関東は朝は路面凍結の恐れ。歩行時は細心の注意を払って。

全国的に大荒れ 関東の雨雪の決め手は? (2016年1月18日)

この記事は17日夜に書いたので、今日は17日、明日は18日をさします。

生徒 「いよいよ関東地方でも雨が降り出しましたね。内陸ほど気温が下がっていてすでに雪が降り始めている地域もあるようです。」

アウル教授 「気象庁は早くも関東の広い範囲に大雪警報や大雪注意報を出して警戒を呼びかけておる。明日の朝は23区内でも積雪の恐れがあるということで、朝積雪している場合は通勤通学は時間にゆとりを持って出かけるようにしよう。また、積雪していなくても発達する低気圧による影響は大きそうじゃ。」

図1 17日22時半時点での大雪注意報、警報発表状況(関東)

アウル教授 「発表状況については今後追加されるなど時事刻々と変化する可能性があるので最新の情報をチェックしてほしいが、すでに関東西部を中心に大雪への注意が呼びかけられておる。茨城県や千葉県では注意報が発表されておらんが、雪への注意が必要ないということでは決してないので誤解しないでほしい。明日は関東全域で雪への警戒が必要じゃ。」

図2 17日21時の地上天気図

生徒 「関東の雪も気になるところですが、その他の地域でも明日は荒れた天気に注意が必要ですね。まずは17日夜時点の各地の雨風などから見ていきましょう。」

図3 17日23時までの1時間降水量

生徒 「西日本から東日本にかけてすでに広い範囲で降水が観測されていますね。」

アウル教授 「冬型と違って太平洋側、日本海側問わず降るのが南岸低気圧の特徴じゃ。今はまだ弱い雨のところもこの後降り方が強まってくる恐れがある。明日夜までに四国で150mm、東海で120mmをはじめ大雨が予想されておる。冬のこの時期に太平洋側でこれだけの雨が降るというのは非常に珍しいと言えるじゃろう。」

図4 17日23時の風

生徒 「最後に風ですが、まだ弱いところが多いですね。沿岸部で5〜10m/s程度といったところでしょうか。」

アウル教授 「今回の低気圧は昨日も述べたように発達しながらやってくる。このため、台風の時のように、急に風が強まってくることが予想される。また、台風と違うところは、強い風のエリアが全国に及ぶほど広いという点じゃ。当然、風が弱くなるまでにもかなり長い時間がかかりそうじゃ。気象庁によると、全国的に最大風速は20m/s以上、最大瞬間風速は30m/s以上となる予想じゃ。これに明日は雨が加わるので横殴りの暴風雨となる恐れがある。」

生徒 「まあ、こんな荒れた天気の時に海上に出るというのは誰でも危険だとわかると思いますが、海上、また沿岸地域では高波に注意が必要ですね。」

アウル教授 「そうじゃのう。台風の時はよく高潮に注意などと言われるが、発達した低気圧の時も同様に高潮に注意じゃ。また、波の高さは5〜8mと高くなる予想じゃ。」

生徒 「続いて明日の予想天気図を見ながら明日の天気を解説して下さい。」

図5 今後の予想天気図

生徒 「低気圧は明日の夜までの24時間に22hPaも発達する予想で爆弾低気圧と言えますね。」

アウル教授 「等圧線も急速に混んでくることから先ほども述べたように強風、暴風に警戒が必要じゃ。そして、今回の天気図で注目すべき点は明日朝の天気図に書いた2つの青い二重線。」

生徒 「気圧の谷ですよね。低気圧から日本海に伸びるものと、低気圧から関東沿岸に伸びるものがありますね。」

アウル教授 「まず日本海側に伸びる気圧の谷。これは明日夜の天気図で明らかなように低気圧へと発達する予想じゃ。数日前にも述べたがこの時期に日本海に低気圧があると厄介じゃ。つまり、明日夜は全国的な冬型の気圧配置となっておるが、等圧線が南北に走るわけではなく、日本海の低気圧の位置で西にグッと曲げられておる。当然風もこれによって曲げられる。すると、風は本来なら日本海側にほぼ垂直に入ってくるため、山沿いを中心に雪が降りやすい。しかし、風が曲げられると日本海側は陸地に対して斜めに入ってくるため、雪雲が内陸部に押し込まれるわけではなく、平野部でも雪が降りやすくなる。このことから、日本海に低気圧があるような冬型を里雪型の冬型と呼んでおる。」

生徒 「なるほど。いくら日本海側といえど、やはり平野部、都市部の積雪は生活への影響が大きくなりますから、里雪型の時は注意が必要ということですね。」

アウル教授 「そしてもう一つの気圧の谷、関東沿岸に伸びる気圧の谷、これが明日の関東の雪を左右するものとなりそうじゃ。明日正午前後の低気圧の動きに注目してみてみよう。」

図6 今後の予想気圧
(18日9時)
(18日12時)

アウル教授 「少し見にくい図かもしれんが、色がオレンジ、赤に近いほど気圧が低い、つまり低気圧の部分を表しておる。18日9時の予想では愛知県沖に低気圧の中心があることがわかる。これは気象庁発表の予想天気図と同じじゃ。しかしよく見ると千葉県房総半島沿岸も周囲より気圧が低くなっていることがわかる。そして12時。愛知県沖の低気圧は静岡県沖までやってきて、色がさらに赤くなっていることから発達していることがわかる。しかし、それよりも房総半島にあった低気圧が茨城県あたりで大きく発達していることがわかる。そして、この茨城県にある低気圧がこの後三陸沖に発達しながら進んで行く予想なのじゃ。」

生徒 「なるほど。一見一つに見えた低気圧も実際は世代交代が行われているということですね。」

アウル教授 「これが何を引き起こすか。本来なら低気圧の東側は南風が入るはずじゃ。つまり午前9時の時点では関東は南風でなければならない。しかし、予想では完全な北風となっておる。」

図7 東京の18日の時系列予想


アウル教授 「これは、おそらく房総半島沖に発生する低気圧の影響を大きく受けるためじゃろう。そして北風とは寒気を南に下げるものである。」

生徒 「なるほど。じゃあ、房総半島沖に発生する低気圧がどの程度発達するかで関東への寒気の流れ込み具合が決まるということですね。」

アウル教授 「雨か雪かというのは気温と湿度によって主に決まる。しかし、湿度に関しては雨や雪が降り出すと途端に上昇して優に90%を超えてしまう。ということは後は気温がいくつになるかで決まると言えるじゃろう。つまりは寒気がどれだけ流れ込んでくるか、寒気がどれだけ南風が入って気温が上がるのを阻止するかじゃ。」

図8 雨雪判別図

生徒 「で、どこまで寒気は流れ込んでくるのですか?」

アウル教授 「それがわかったら苦労しないよ。神のみぞ知る。明日のお楽しみじゃ。」

生徒 「ん〜。いい感じだったのに結局わからないんですね。」

アウル教授 「だから、この判断は非常に難しいのじゃ。だから、雪が降った場合にも備えておくようにとしか言えないのじゃ。明日夜までに新たに東北で60cm、関東で40cm、北陸で30cmの降雪が多いところで予想されておる。その他の地域(北海道、東海、四国)でも多いところで20〜30cmの降雪が予想されておる。全てが積もるというわけではないが、特に太平洋側の平野部では少しの積雪でも交通への影響が出るので注意が必要じゃ。」

図9 18日の天気予報

生徒 「最後にどの地域でいつまで雨や雪が降るのかを見ておきましょう。」


アウル教授 「未明は九州方面で早くも雨雲の途切れがある。一方で東日本は広く雪、中国四国近畿も雨予想じゃ。」


アウル教授 「朝になると中国四国の西部でも雨が上がってくる予想じゃ。依然東日本は広く雪、近畿もまだ雨予想じゃ。」


アウル教授 「昼前にかけてはあまり状況は変わらないが、関東では南部から次第に雪が雨に変わってくる予想じゃ。これは気温が上がってくるためじゃろう。」


アウル教授 「昼すぎになると近畿や東海の太平洋側では雨が上がってくる予想じゃ。しかし、この後は強い冬型となるので日本海側の天気回復はない。」

アウル教授 「関東も雨が上がってきそうじゃ。一方で冬型のために九州西部で再び雨が降ってくる予想じゃ。日本海側の雨や雪は続き、北海道でも降り出してくる予想じゃ。」


アウル教授 「日中一旦止んでいた九州北部や山陰などでも再び強い冬型のために雪が降ってくる予想じゃ。福岡あたりでも雪が予想されておる。また、豊後水道を通って四国にも雪雲が流れ込む予想じゃ。」


アウル教授 「日本海側は広く雨や雪。一部太平洋側にも流れ込む予想じゃ。」

アウル教授 「雨や雪の分布は時間とともに変わっていくが、何度も述べているように風は明日一日を通して強い予想じゃから、天気が回復した後も太平洋側を含め強風に注意が必要じゃ。」

 
■お天気メモ■
・低気圧接近で全国的に大雨、強風に注意。
・関東は午前中を中心に雪予想。積雪の可能性も。雨雪は房総半島の低気圧次第?
・関東は通勤通学に影響の恐れあり。時間に余裕を持って家を出ましょう。
・夜以降は強い冬型の気圧配置。日本海側を中心に雨や雪予想で里雪型ゆえ平野部でも大雪警戒。
・雨が止んでも強風は続く。 

センター試験二日目 帰りの雨に注意 都内も夜から積雪⁉︎ (2016年1月17日)

この記事は日付が変わる前に書いているので、今日は1月16日、明日は1月17日、明後日は1月18日をさします。

生徒 「センター試験は一日目が終了しました。ネット上ではいろいろいいこと悪いこと上がっていますが、受験生にとってはまず文系科目が終わったことの安堵感と、明日の理系科目への緊張感といったところでしょうか。」

アウル教授 「一つアドバイスするとすれば、ひとまず今日の出来不出来は置いておいて、明日の科目に集中することじゃ。一喜一憂するなら少なくとも明日が終わってからじゃろう。いくら今日できても明日できなければ意味ないし、今日できなくても明日で挽回できる(という方も多いじゃろう)。」

生徒 「そうですね。さて、明日も天気が気になりますね。明日はセンター試験以外にもうひとつ、日本人が忘れてはならない日でもありますね。」

アウル教授 「今から21年前、1995年1月17日未明、阪神淡路大震災が発生した。5年前に発生した東日本大震災によって、この震災の存在感が多少薄れてしまった感があるが、阪神淡路大震災は都市直下型の地震として、来たる首都直下地震の教訓として忘れてはならないものであるはずじゃ。明日は防災について考える日になればいいのではなかろうか。」

生徒 「さて、前置きが長くなりましたが、気になる天気を見ていきましょう。まず、記事タイトルがさっきから気になって仕方ありません。都内で積雪⁉︎って本当ですか?」

アウル教授 「正直言うと微妙なところじゃ。ただ、可能性は0ではないし、今季では最も確率が高いとは言えるじゃろう。今までの雪もそうじゃが、都内の雪というのは気温や湿度によって絶妙なタイミングでしか降らない。降るときは豪雪になることもあるし、気象予報士泣かせの事例と言えるじゃろう。とりあえず、そんな予想が出ている背景から見ていこう。」

図1 16日18時の地上天気図

生徒 「今朝まで日本海にあった気圧の谷は解消しましたね。」

アウル教授 「大陸から高気圧が張り出してきたため、能登半島の雨や雪というのは解消された。ただ、東日本や北日本は北寄りの風ということで、この部分は冬型となっておって雨雲、雪雲が分布しておる。一方で東寄りの風になっている西日本日本海側の雨雲は一部に限られておる。」

生徒 「東日本や北日本の冬型も弱まっていきますか?」

アウル教授 「明日午前中までは大陸の高気圧が北陸辺りに張り出すため、それより東では西高東低の冬型となって雪が降りやすい予想じゃ。しかし、午後以降はこの高気圧の張り出しが北陸から東北、北海道へと移っていくため、全国的に冬型が解消する予想じゃ。」

生徒 「それはいいことですね。北日本も長らく続いた大雪からようやく解放されるわけで、バンザーイ。」

アウル教授 「おいおい、喜ぶのはまだ早い。そもそもなぜ高気圧の張り出しが北陸から東北、北海道へと移動していくのだと思う?」

生徒 「それは、その、ずっと降り続いている北日本がかわいそうだと思った高気圧が手を差し伸べてあげる…」

アウル教授 「高気圧に心情はないぞ(^^;;。じゃあ、逆に北陸は高気圧が離れていくとどうなるのじゃ?」

生徒 「気圧は下がっていきますね。」

アウル教授 「高気圧と低気圧はペア。高気圧が去ったところには低気圧がやってくる。つまりは、西から低気圧がやってくるから高気圧は北海道へと移っていくのじゃ。ま、低気圧がやってくるのが先か高気圧が移るのが先かはここでは問題にしないでおく。」

図2 今後の予想天気図



生徒 「ほほー。高気圧と低気圧の動きがよくわかりますね。」

アウル教授 「感心している場合じゃない。これは危機的状況じゃ。」

生徒 「そこまで深刻になる必要もないかと…」

アウル教授 「いやいや。この低気圧、とても警戒が必要じゃ。」

生徒 「確かに、中心気圧は急速に発達し、明後日朝は等圧線が全国的に混んでいますね。」

アウル教授 「中心気圧は明日朝から明後日朝の24時間に18hPaも下がっていて爆弾低気圧一歩手前と言えるじゃろう。全国的に風が強く吹くことが考えられる。そして問題はその時間帯。明後日朝、つまり週明け月曜日の朝に全国的に風が強まるということじゃ。場合によっては交通機関に影響して電車ストップなんてことになってもおかしくないくらい等圧線が混み合っておる。さらに追い討ちをかけることがある。」

生徒 「そりゃ低気圧が近づくんですから雨が降るでしょ。暴風雨とでもおっしゃるのですか?」

アウル教授 「まあ、それもある。しかしもっとひどいことじゃ。それは関東の大雪じゃ。」

生徒 「よっ、待ってました。。。いや、困ります…」

アウル教授 「どっちなんだい。」

生徒 「いやあ、雪は一年に一度くらい積もるのを見たいですが、電車が止まるまでとなると厄介だなと。」

アウル教授 「まあいい。この低気圧は関東の南の海上を通過していくいわゆる南岸低気圧じゃ。」

生徒 「南岸低気圧といえば関東で大雪をもたらす時によく聞く名前ですよね。」

アウル教授 「太平洋側である関東は冬型の気圧配置では雪が降ることが滅多にない。というのも北風で乾燥した風が関東は吹くわけで雪雲の材料となる水蒸気がないからじゃ。いくら寒くなっても寒くなるだけで雪は降らないのじゃ。しかし、南岸低気圧はわけが違う。低気圧は水蒸気をたくさん持っておる。」

生徒 「でも南岸低気圧が通る時はいつでも雨というわけでもないですよね。」

アウル教授 「過去の統計などから、低気圧が八丈島付近を通れば雪、それより南でも北でも外れると雨という傾向がある。ちょうど八丈島辺りを通る時が、低気圧からの湿った空気も入るし、低気圧が寒気を関東にいい具合に呼び込んでくれるのじゃ。」

生徒 「北すぎると雨は降るけど寒気がないので気温が高いままで、南すぎると寒くなっても雨が降らないということですね。で、今回はどうなのですか。」

アウル教授 「わからない。」

生徒 「(ズッコケ)」

アウル教授 「この、雨が降るのか雪が降るのかが毎年気象予報士だけでなく気象庁も苦心するところじゃ。最新の予報で確認するようにしてほしい。それでも、実際に降るまでわからないということもよくある。」

生徒 「それじゃあいつから降るのですか?」

アウル教授 「関東での雨は明日夜からとなりそうじゃ。」

生徒 「それは大変ですね。気温が下がっていく中での雨ということは、もしかすると明後日朝起きたら一面銀世界なんてことも…」

アウル教授 「ないとは言えないじゃろう。」

生徒 「関東以外はどうなりますか?やはり低気圧が近いので雨が降りますよね。」

アウル教授 「今回は今まで見てきたように発達しながら低気圧が近づいてくる。強まる風に注意というのは先ほど話した通りじゃが。やはり雨への警戒も必要じゃ。低気圧は寒冷前線付近で激しく降るというイメージがあるかと思うが、寒冷前線がかかるのは沖縄だけで本州は低気圧本体の雲がかかる。しかし発達した低気圧本体の雲からは激しい雨が降って大雨になる恐れがある。風と合わされば暴風雨など危険じゃ。さらに、明後日朝の予想天気図で書いたように低気圧中心付近から関東付近と、日本海方面に気圧の谷が伸びており、この付近の雨雲はさらに気になるところじゃ。低気圧は明後日以降も発達しながら東へ進む予想じゃ。気象庁は明日明後日にかけて全国的な大荒れの天気に警戒を呼びかけておる。ちなみに日本海に伸びる気圧の谷は、昨日の予想では低気圧として発生する予想じゃったものじゃ。」

生徒 「なるほど。明日から明後日は全国的に雨風に注意ということですね。関東は雪も気になるところです。」

アウル教授 「今回の低気圧がいかに注意が必要か、わかっていただけたでしょうか。」

生徒 「ガッテン、ガッテン。」

アウル教授 「パクるな!」

生徒 「教授が振ったじゃないですか( *`ω´)」

アウル教授 「じゃあ、実際にどの地域でいつから雨が降ってくるのかを天気分布予報を使ってみていこう。」

(17日6〜9時)

アウル教授 「朝。北陸から東北の日本海側ではまだ雪が一部続くものの、全国的に見れば傘は必要なところが少なそうじゃ。追悼の神戸付近も晴れる予想となっておる。」

(17日9〜12時)

アウル教授 「昼前。北陸と東北の雪はほぼ解消してくる予想じゃ。北海道ではもう少し残りそうじゃ。変わって明日朝に東シナ海に発生する低気圧の影響で九州で雨が降り出す予想じゃ。天気図と見比べてみるとよくわかると思うが、低気圧が近づくかなり前から雨が降り出す予想になっておる。これは他の地域でも言えることじゃ。」

(17日12〜15時)

アウル教授 「昼すぎ。九州の雨は四国と中国地方の一部に広がってくる予想じゃ。沖縄はこの時間帯から雨。低気圧からのびる寒冷前線による雨なので落雷や突風、激しい雨に注意が必要じゃ。」

(17日15〜18時)

アウル教授 「夕方。ようやく北海道も雪の範囲が減ってくる。一方で西の雨は四国と中国地方全域で降ってきそうじゃ。」

(17日18〜21時)

アウル教授 「夜のはじめ頃。雨は近畿地方まで進んでくる予想じゃ。一方で寒冷前線による雨が降っていた先島諸島では早くも雨雲が切れてくる予想じゃ。」

(17日21〜24時)

アウル教授 「夜遅く。この時間帯になって雨雲は一気に東日本全域に広がってくる予想じゃ。さらに中央高地から関東にかけて雪のエリアが広く分布しているのがわかるじゃろう。一方で沖縄は前線が完全に通過し雨は止んでくる予想じゃ。(大東島地方は例のごとく遅れる)」

アウル教授 「ということでセンター試験を受験する受験生は、近畿地方より西(沖縄も含む)の人は朝降っていなくても傘が必要になりそうじゃ。九州は朝から必要なところもありそうじゃ。東日本の受験生は普通に終わって帰るのなら傘はいらなっそうじゃのう。」

生徒 「センターという第一関門が終わってためには遊んでから帰ろうなんて考える人だけは東日本でも傘が必要になってきますね。」

図3 明日の天気予報

アウル教授 「さて、明後日以降も結構大変な天気予報が出ておるが、内容が多くなってしまうので明日に回そう。」

 
■お天気メモ■
・東日本日本海側の雪は午後以降止んでくる。
・北海道の雪も夕方以降止んでくる。
・西から天気は下り坂。西日本の受験生は傘を忘れずに。
・東日本は夜から雨。おかえりが遅い方は傘が必要。
・明日から明後日の雨は要警戒。関東は雪となって都内でも雪予想。最新の情報をチェック。
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