3年目気象予報士の成長日記

ある大学生気象予報士が、日々の天気を通じて学んでいくブログです。 気象庁発表の天気予報の解析、解説を行っています。

2016年08月

日々の天気を会話形式でわかりやすく解説することに努めています。
おかしな点、良い点、など賛否両論コメント大歓迎です。

※発表された予報に関する責任は負いません。

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残暑も少し和らぎ、朝晩はひんやり。(2016年8月31日)


■お天気メモ■
・台風10号は間も無く温帯低気圧に。これに伴い暴風域と強風域が広がり、台風から離れた地域でもまだ強風や暴風、高波、高潮に注意。
・台風が日本海に抜けたことで、日本海側でも高潮の被害を受ける可能性あり。
・台風が離れていくことで雨に関しては次第に止む方向に。東北北部の雨は朝には止んでいる予想。
・北海道も次第に雨の範囲が縮小し、昼過ぎには多くのところで雨は止む予想。夕方まで雨が残るところは限定的。 
・西日本や東日本は概ね晴れる予想。猛暑もひと段落し、爽やかな秋空に期待。
・九州では昼過ぎから夕方にかけて曇りや雨のところも。湿った空気と上空寒気によるもの。

生徒 「今日で8月も終わりですね。ここ数日、朝晩がだいぶ涼しくなってきましたね。少し肌寒く感じることもあるくらいで、湯冷めなどには注意したいですね。」

アウル教授 「そうじゃのう。私の部屋は締め切っておるのじゃが、つい1週間ほど前くらいまでは夜でも33℃近くあり、とてもじゃないが冷房なしでは寝ることはできなかった。しかし、ここ数日は28℃近くまで下がっており、冷房がなくとも寝ることができるくらいじゃ。8月も終わりになったところでようやく秋らしい気温になってきたようじゃ。空を見ても雲が高くなってきたのう。秋空は雲が綺麗なので、たまには上を向いて、綺麗な雲模様を見てみるのも疲れを癒すことになるかもしれんのう。」

図1 台風10号の進路予想

生徒 「史上初の東北太平洋側に上陸した大型の台風10号は北日本に被害をもたらしながら日本海まで抜けました。朝までに温帯低気圧に変わる予想ですね。」

アウル教授 「強風域も暴風域も大きいままじゃ。温帯低気圧となると強風域や暴風域は描かれなくなるが、もし描いたとするとこれよりもぐっと拡大したものになるじゃろう。今日も北海道で最大風速30m/s、最大瞬間風速45m/s、東北で最大風速25m/s、最大瞬間風速35m/sの暴風が予想されておる。 それくらい広い範囲でまだ風に対する警戒は必要なのじゃ。一方で雨雲に関しては次第に範囲は縮小していく予想じゃ。」

図2 深夜0時の雨雲レーダー

生徒 「東北地方の雨雲はほとんど抜けましたね。」

アウル教授 「予想では朝までには東北北部の雨は止んでくる予想であったがもうほとんど雨雲はなくなっているようじゃのう。東北では各地で浸水害などが発生していて、まだ降るのかと心配されている方も多いかと思うが、雨に関しては収束に向かっておるようじゃ。ただ、川の増水や土砂災害の可能性はもうしばらく、少なくとも今日いっぱいは警戒したほうが良いじゃろう。晴れてきても増水した川や崩れかけた斜面には近づかないことが大切じゃ。

生徒 「北海道はまだ強い雨雲も残っていますね。」

アウル教授 「台風の進行方向右側に当たる北海道は湿った空気が入りやすいため引き続き雨雲が発生しやすい状態じゃ。しかし、こちらに関しても台風が離れていくにつれ次第に雨の範囲は縮小していく予想じゃ。東北よりかは天気回復は遅れるが、昼前から昼過ぎにかけて雨の範囲は大きく縮小し、夕方まで雨が残るところはわずかという予想になっておる。」

生徒 「東北は朝の通勤時間帯にはもう傘は必要なさそうですね。北海道はまだ朝は雨が残っているところもありますが、夕方の帰宅時間帯には止んでいるところが多いので傘の置き忘れには注意したいですね。」

アウル教授 「雨については良しとして、風については今言ったようにまだ残る。同じように波についてもまだ高い状態が続く予想じゃ。波の高さの予想としては、東北地方で10m、北海道で9mと猛烈なしけがまだ予想されておる。 高波、高潮はまだ注意が必要じゃ。風向きが変わったことで太平洋側は次第に波は低くなっていく。しかし今度は日本海側で波が高くなる予想じゃ。高潮の恐れもあり、日本海側に今度は広い範囲で高潮注意報が発表されておる。台風によるものか、はたまた日本海の低気圧によるものか、西日本日本海側にも高潮注意報が発表されておる。日本海側では陸地に対して垂直に風が入ってくるので、吹き寄せ効果が大きく働くためじゃ。防潮堤が低い場所などでは注意が必要となる。」

図3 室蘭の天文潮位
図4 津居山(兵庫県日本海側)の天文潮位

アウル教授 「31日はまず未明に最初の満潮があり、警戒すべき時間帯じゃ。函館に関してはまだ注意報基準には達していないが、台風からは遠く離れた兵庫県ではすでに高潮注意報基準を超え、高潮警報が発表されておる。台風から離れていても風向きによっては高潮となる可能性がある。これは日本海の低気圧によるものかもしれんのう。」

図3 30日夜の天気図

生徒 「今出てきた日本海の低気圧ですが、朝鮮半島の東に相変わらず残っていますね。」

アウル教授 「上空の寒気に対応する低気圧であった。この低気圧を回る風により特に西日本方面に比較的涼しい風が入っておる。朝晩を中心に気温がぐっと下がったのはこのためじゃ。大気の状態としてもそこまで不安定ではないはずじゃが…図2では日本海の所々に発達した雨雲があって一部が西日本日本海側にもかかっているようじゃ。広い範囲ではないが、こういう雨が所々降っているようで、上空の寒気によるやや不安定さが表れているのじゃろう。まとまった雨雲ではない。」

図4 上空500hPa予想図

図5 湿った空気の予想

生徒 「日本海西部を中心に上空の寒気があり大気はやや不安定ではありますが、地上付近は日本全国が青い領域で比較的涼しく乾燥した空気に覆われることがわかりますね。」

アウル教授 「局地的な雨の可能性はあるが、全般的には安定した晴れということになりそうじゃ。8月最終日は秋を感じられる、そんな1日になるといいのう。」

図6 今日の天気予報

アウル教授 「天気分布予報によると、昼過ぎから夕方にかけて九州で曇りや雨のところがあるが、その時間帯以外は晴れる予想じゃ。高温注意情報が発表されている場所は深夜0時時点ではどこもなく、残暑もひと段落と言えそうじゃ。風も心地よく感じる季節になってきたのかもしれんのう。」

アウル教授 「ちなみに昨日のクイズ、台風による吸い上げ効果を計算する問題は、答えは2(30〜40cm)である。ただしこれは吸い上げ効果によるものでこれにさらに吹き寄せ効果が加わったものが東北日本海側に押し寄せ、防潮堤を乗り上げたのじゃ。2つの効果を合わせると大きいところで1mほどいつもより高かったようじゃ。つまり吹き寄せ効果が60〜70cmあったということじゃのう。」

生徒 「今日の意識調査は、台風が温帯低気圧に変わるときの風速は?という問題です。台風10号は朝までに温帯低気圧に変わる予想ですが、台風10号に限定せず、一般の台風で考えてください。以外とあまり知られていないことです。」
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西日本は穏やかな天気、北日本は大荒れの天気に。(2016年8月30日)


■お天気メモ■
・西日本を昨日通過した強雨ラインは近畿、東海、北陸を通過中。九州、中国、四国は雨が上がってきた。
・近畿や東海の雨も朝には概ね上がってくる予想。その後は乾燥した空気に覆われ青空が広がる。台風の影響は少ない。
・関東の雨は昼過ぎまで、新潟県以外の北陸は夕方には天気は回復する予想。ただし、風は強い状態が夜遅くまで続く予想。
・ 台風10号は今日午後に東北地方へ上陸する可能性が高まっている。台風接近に伴い、北日本は大荒れの天気に。猛烈な雨や落雷、突風の恐れも。北日本の雨は夜遅くまで続く。
・陸上では暴風雨に、沿岸部では高潮にも、海上では高波にも厳重警戒。大雨となり土砂災害や浸水、洪水が発生する恐れも。最新の警報などを要チェック。不要な外出は控えよう。避難は明るいうちに。 

生徒 「いよいよ台風10号が東北地方へ上陸する予想日となりましたね。」

アウル教授 「台風10号は、本日午後に東北地方へ上陸する予想が非常に濃厚となっておる。これから台風接近にあたり雨風が強まってくることが考えられる。しかも上陸する台風としてはかなり強い部類の台風となっておるので、北日本にお住いの方は、特別警報が出されているつもりで、それくらいの思いで、命を守る行動を取るようにしてほしい。

生徒 「実際に雨風が強くなると、場合によっては特別警報が発表されるようになるかもしれませんね。しかし、以前から言われているように特別警報は最後の警告でもあり、これが発表されてしまうともうそれより後に警戒を呼びかける情報の種類がありませんので、あとは自分の身は自分で守るしかないということですね。そのための準備を早いうちにしておきたいですね。」

アウル教授 「懐中電灯、電池、ラジオ、数日分の食料、貴重品など、もしもの時に困らないように、一つにまとめておく、足りないものは一刻も早く買い足しておくことが必要じゃ。台風上陸は今日の午後、まだ午前中ならなんとか間にあうかもしれん。

図1 台風10号の進路予想

生徒 「台風の予報円も十分小さくなりほぼ進路が確定してきましたね。」

アウル教授 「ブレ幅も小さく、東北地方への上陸は免れないような状態になってきた。台風10号は昨夜9時の時点で中心気圧960hPa、最大風速40m/s、最大瞬間風速55m/sの強い台風になっておる。移動速度は25km/hとあまり速くはないが、今後次第に早まってくる予想じゃ。」

生徒 「暴風警戒域の幅が、今の暴風域よりも広くなっていく予想ですね。」

アウル教授 「台風もさすがにこの緯度までくると発達はできなってくる。しかし、今度は温帯低気圧として発達できるようになってくる。今回東北へ近づく段階はこの、台風から温帯低気圧へと変わろうとしていく段階であるため、台風として中心勢力が弱まるのに強風域や暴風域が広がるというようなことが起きる。それがこの暴風警戒域の広さに反映されておるのじゃ。つまり、台風から少し離れていても風が強まる可能性があるので油断はできないということじゃ。」

生徒 「風はどれくらい強くなるのでしょうか?」

アウル教授 「台風が上陸、通過していくので当然、台風の最大風速に近い風が吹く可能性がある。東北地方で最大風速35m/s、最大瞬間風速50m/s、北海道で最大風速30m/s、最大瞬間風速45m/s、関東や北陸、東海でも最大風速20m/s前後、最大瞬間風速30〜35m/sと広い範囲で暴風に警戒が呼びかけられておる。交通機関がストップすることも十分考えられるような予想風速じゃ。台風が少し離れ、雨がやんで青空が見えたとしても風はまだ強く吹く可能性がある。

生徒 「風によって、沿岸部などでは高潮や高波の可能性がありますね。」

アウル教授 「風が強く吹けばそれだけ波は高くなる。一方で高潮というのは低気圧が近づくことで気圧が下がって海水面全体が普段より盛り上がる(吸い上げ効果という)ことで、いつもより小さい波でも堤防を乗り越えられるようになることが特徴じゃ。コップに水を溢れるすれすれまで入れて、息を吹きかけるとこぼれてしまうのと同じじゃ。特に湾の奥などでは湾の奥に向かう風でさらに波が高くなり(吹き寄せ効果という)、堤防を乗り越える可能性がある。堤防を乗り越えてしまうと津波のように一気に街に海水がなだれ込むことになる。一般的に海水面は気圧が1hPa下がると1cm上がると言われておる。今回は普段(1000hPa)に比べておよそ30〜40hPaも気圧が低いから…これは今日のTwitterでのクイズにしよう(PC版表示では右の欄から回答可)。ぜひ考えてほしい。沿岸部の人にとってはとても大切なことなのでしっかり頭に入れておいてほしいことじゃ。」

生徒 「東北地方太平洋側はリアス式海岸で海岸線が入り組んだ場所が多いですね。つまり湾が多いわけです。さらに、東日本大震災で地盤が下がっている地域もあり、危険ですね。」

アウル教授 「もう一つ高潮の際に気にしなければならないのは、天文潮位と呼ばれるものじゃ。いわゆる満干潮じゃ。満潮というのは1日の中でも一番海水面が高い時間帯であるからこれにさらに吸い上げ効果と吹き寄せ効果が起きるとますます堤防を乗り越える可能性が高くなる。」

図2 石巻の天文潮位図

アウル教授 「天文潮位に関しては、数値計算で正確に出すことができるので、つまり、この時間帯にはそれだけのベースがすでにあるというわけじゃ。その上に吹き寄せ効果と吸い上げ効果を加味することになる。注目は、夕方の満潮じゃ。(緑矢印部分)」

生徒 「あれ、そういえば台風に接近、上陸も午後でしたね。」

アウル教授 「その通りじゃ。台風接近と満潮の時刻が重なってしまうのじゃ。過去には伊勢湾台風で高潮による大きな被害を受けたことがあるが、今回もその時並みの被害の恐れがあるという気持ちで高潮への備えをしたほうがいいかもしれんのう。」

生徒 「高潮への対策はどうすればいいのでしょうか?」

アウル教授 「まず何より海の近くには近づかないということが大切じゃ。普段よりはるかに海水面が高くなっている可能性がある。"ちょっと様子見に"という気持ちが二度と戻ってこられなくなることになるかもしれない。そして、家の中で大切なものは少しでも上の階に退避させておくといいじゃろう。場合によっては床上浸水となる可能性もあるからじゃ。」

生徒 「波の高さとしてはどれくらいになるのでしょうか?」

アウル教授 「東北で10m、北海道と関東で8m、東海で6mと猛烈なしけが予想されておる。」

生徒 「今回の台風は風だけでなく雨も注意が必要ですね。」

図3 深夜0時の雨雲レーダー

アウル教授 「昨日は西日本を中心にライン状の雨雲が通過したために激しい雨となったところがあった。その雨雲は深夜0時の時点で近畿、東海、北陸辺りまで進んできた。この雨雲の作られ方としては、日本海の低気圧を回る風(青い矢印)と、台風10号の周りを回る湿った風(赤い矢印)がぶつかったことで発生しておる。今後このライン状の雨雲は東日本、北日本へと、台風と日本海の低気圧を結ぶような形で移動していく予想じゃ。」

生徒 「西日本の雨のピークは過ぎたようですね。」

アウル教授 「そうじゃのう。九州や中国、四国はすでに多くのところで雨は止んでおる。近畿や東海の雨も朝の通勤時間帯には上がってくる予想じゃ。雨雲通過後は乾いた空気が入るようになる(図4では西日本に青い領域が広がる)ため、実は上空には強い寒気があるのじゃが、それでも雨は降りにくく青空が広がってくるという予想じゃ。」

図4 湿った空気の分布予想

図5 上空500hPa予想図

生徒 「今後は東日本や北日本で雨が強まってきそうですね。」

アウル教授 「関東や東北太平洋側にはすでに弱い雨雲がかかっておるがこれは台風も北側を流れる東風によって発生したものじゃ。まだ降り方は弱い。しかし、この後、ライン状の雨雲と、台風本体の雨雲が近づいてきて東北では2つの雨雲が合体するようになるので、非常に激しい雨、場合によっては1時間に80mmを超えるような猛烈な雨の可能性さえあるのじゃ。このような短時間での激しい雨では浸水害の可能性がある。高架下など周りより低い場所には一気に水が溜まって、例えば車などは身動きが取れなくなる可能性がある。雨が激しく降っている場合はこのような場所を通るのはやめよう。ちなみに関東は昼過ぎまで、福井や石川など北陸は夕方頃には雨は止む予想じゃ。少し台風からは離れておるからのう。東北や北海道は夜遅くにかけても降り続く予想じゃ。」

生徒 「総雨量としても多くなる予想ですね。」

アウル教授 「今日夕方までに東北地方で350mm、関東甲信で200mm、北陸と北海道で150mmの雨が予想されており、その後今夜以降も東北や北海道でさらに100mm以上の雨が予想されておる。総雨量が多くなるにつれ土砂災害の危険性が高まってくる。また、川が増水して洪水の可能性が高くなる。川の増水は自分より上流の地域で多くの雨が降ればその被害を受ける可能性がある。もし自分の住んでいるところはあまり雨が降っていなかったとしても川は増水している可能性がある。今日は川へは近づかないという意識が大切じゃ。今や川の水位などはインターネットで見ることができるのでそれを活用してほしい。台風が来るたびに、増水した川を見に行った人が流されて死亡などというニュースが入る。そのような愚かな行為は決してしないようお願いしたい。」

生徒 「土砂災害は雨がやんだ後に発生することもあるので、今日多くの雨が降ったところでは明日以降も土砂災害には注意しておきたいですね。」

アウル教授 「ここからは各時間帯ごとの天気分布図を見ていこう。」

図6 朝の天気分布予報

アウル教授 「東海より西では雨は上がっている予想じゃ。通勤時間帯はもう傘がいらないかもしれんのう。北陸より東側は広く雨が予想されておる。ところによっては激しく降る可能性もあり、通勤の足に影響する恐れがある。時間にゆとりを持って家を出たい。早めに交通情報もチェックしておこう。また、雨に濡れたまま過ごすのが嫌という方は着替えなども忘れずに。学校があるところは、、、今日は休校が多いのかのう。」

図7 昼過ぎの天気分布予報

アウル教授 「午後になると関東でも雨が上がってくるところが増えてくる予想じゃ。ただ、風に関してはまだ強い予想で、昼食で外に出られる方は飛んでくるものに注意したい。」

図8 夜のはじめごろの天気分布予報

アウル教授 「今日夕方は実は九州北部などでは一時夕立がある予想にもなっておる。上空寒気と、日本海の低気圧を回る風が九州では西風で海からの風になるからということじゃろう。しかし夜になるとその雨雲もなくなり関東より西は晴れているところが多い予想じゃ。一方で東北や北海道は台風が最接近しているような時間帯で当然、激しい雨の恐れがある。」

図9 今日の天気予報

アウル教授 「とにかく今日は東北地方を中心に荒れた天気となる。無事全ての人が命を落とさずにこの台風を乗り切れることを祈りたい。」

西日本を強雨のラインが通過中(2016年8月29日)


■お天気メモ■
・台風10号は進路が次第に定まってきた。台風の進路にあたる地域では早めの備えを。
・西日本には寒冷渦に伴う低気圧と台風の間で雨雲のラインができ、西から通過中。ライン上には非常気発達した雨雲もあり激しい雨と大雨、落雷などに注意。
・台風の北側に当たる関東や東北太平洋側は湿った空気が入りやすく日中もぐずついた天気になる予想。  

生徒 「台風10号の進路がだいぶ定まってきたでしょうか?」

図1 台風10号の進路予想

アウル教授 「以前のような馬鹿でかい予報円ではなくなってきた。現時点では東北地方へ上陸する可能性が濃厚になってきているという予想になっておる。」

生徒 「台風の大きさも大きくなりましたね。」

アウル教授 「昨日から強風域が一段階大きくなり、"大型の"台風となっておる。大型の台風とは強風域(黄色い円)の半径が500kmを超えているものをそう呼ぶ。ただしご覧のように台風の中心に対して強風域が対称ではない。」

生徒 「台風の東側で強風域が大きいですね。」

アウル教授 「一般的に台風の進路に対して右側を危険半円と言ってより風が強い。台風本来の風の加え、台風を流す風も吹くためじゃ。そのためより広い範囲で風が強く、強風域は右に広い分布をすることが多い。」

図2 各地の暴風域に入る確率

生徒 「暴風域を伴ったまま近づいてきそうですね。」

アウル教授 「気象庁は暴風域に入る確率を発表しておる。予報円の中心を結ぶ線に近い、仙台ではかなり高くなっておる。関東や北海道でも暴風域に入る確率がまだある。」

生徒 「台風はもう発達はそろそろ終わりでしょうか?」

図3 海水温分布

アウル教授 「昨日のTwitterでの質問内容の答えをここで発表する。まず質問内容はこういうものであった。

台風として発達すると言われている海水温の最低値は?
1、どんなに低くても発達する
2、20〜22℃
3、26〜28℃
4、32〜34℃

答えは3、26〜28℃じゃ。台風の発達にはこれくらいの水温が必要と言われておる。で、今の海水温分布と、午前6時に台風の中心位置(青いばつ印)を重ねてみると、ちょうど関東の南にかけて27℃線が伸びていてそこにさしかかろうというところじゃ。つまり、この線を越えると発達はもう難しくなる。気象庁の予想でも今後はこれ以上は発達はしない予想になってきた。緩やかに勢力は落としていく予想じゃ。しかし、台風は次第に速度を上げてくること、海水温が25℃前後はかなり北まで分布していることなどから、東北に近づくときでも955〜975hPaと強い勢力を維持したまま近づく予想じゃ。」

生徒 「台風としてはそれくらいの水温が必要ですが、以前のように温帯低気圧として発達する可能性もあるのでしょうか?」

アウル教授 「そうじゃのう。簡単に言うと台風と温帯低気圧の発達の仕方が違うため、台風として弱まりながら温帯低気圧として強まるなんてことも起きるかもしれん。その兆候とも言えるのが強風域の拡大でもある。温帯低気圧に近づくと台風の中心から離れた場所で風が強まるということもある。それゆえ強風域が広くなるのじゃ。天気図で台風に向かって前線が伸び始めるとその可能性にも注意したい。」

図4 午前6時の天気図

生徒 「西日本日本海側には低気圧が近づいていました。これは上空の寒気(寒冷渦)によるものでしたね。」

アウル教授 「台風と同じようにこちらの動向にも注意する必要があった。と言うのも寒冷渦は大気を非常に不安定にするもので、シビアな現象(落雷や竜巻などの突風)を引き起こすこともあるからじゃ。それに今回は台風からの湿った空気が入りやすいのでますます大気は不安定じゃ。」

図5 上空500hPa予想図

アウル教授 「九州北部に向けて寒気が張り出しておるのがよくわかる。朝鮮半島付近を中心に等高度線が閉じており、台風による低気圧より目立つが、これが寒冷渦じゃ。」

図6 午前8時の雨雲レーダー

生徒 「ライン状の雨雲が近畿中国地方から四国東部にかけて伸びていますね。」

アウル教授 「昨夜からゆっくり東へ進んできた雲がここにある。このライン状の雲は台風と共にゆっくり東へ進んでおる。日本海の低気圧と台風の間に分布しておる。2つの低気圧の間ではそれぞれの低気圧を回る風がぶつかるためじゃ。台風を回る風は水蒸気をたっぷり含んでおるのでこのように発達した雲が発生しておるのじゃ。」

生徒 「中国近畿地方で強い雨に注意が必要そうですね。」

アウル教授 「そうじゃのう。九州や四国はこの強い雨雲はもう抜け始めておる。強雨のピークは越えたようじゃ。一方で近畿はこれから強雨のピークを迎えることになる。夜にかけて雨が強い状態が続く予想なので台風から離れているとはいえ、大雨、落雷、突風などに注意する必要がある。」

生徒 「東日本はちらほら太平洋側で雨雲が見られるという感じでしょうか?」

アウル教授 「台風の北側に当たる東日本、北日本は東風が吹く場となっておる。このため関東や東北地方の太平洋側を中心に雨が降りやすい1日となる予想じゃ。台風が近づくにつれ次第に雨の降り方、風の吹き方も強まってくる可能性があるので雨風対策は早めのうちにしておきたい。」

図7 昼前の天気分布予報

アウル教授 「午前中は中国地方や近畿地方で雨雲レインが通過中ということでこれらの地域で強い雨に注意じゃ。九州は雨のピークは過ぎておるがまだ一部で雨が残る予想となっておる。東日本と北日本も太平洋側を中心に雨が降るところがあるという予想になっておる。午前中から傘を忘れずに持っていきたい。」

図8 夕方の天気分布予報

アウル教授 「夕方にかけて近畿地方の強雨ピークは続く予想じゃ。九州や四国では晴れてくるところが出てくる。中国地方は雨のピークは過ぎるが、雨がまだ残る予想じゃ。北陸や東海も次第に雨が降り出してくる時間帯じゃ。東日本と北日本の雨雲は相変わらず太平洋側にかかっておる予想じゃ。」

図9 夜遅くの天気分布予報

アウル教授 「夜になると強雨ラインは北陸、東海地方へと進んでくることになる。中国地方も雨が止んでくる予想じゃ。近畿はまだ雨が残る予想じゃ。東日本北日本太平洋側は夜にかけても雨が降りやすい予想となっておる。次第に降り方も強まってくる可能性がある。」

図10 今日の天気予報

アウル教授 「今日は、台風が来た時に雨対策をまず考えるか、それとも風対策をまず考えるかということをアンケートとしてTwitter上で問うつもりじゃ。」

台風10号による大雨は西日本から始まる。(2016年8月28日)


■お天気メモ■
・台風10号はゆっくり東へ移動中。予想進路に大きな変化はないが予報円も広いまま。
・朝鮮半島の南に低気圧発生。上空は寒冷渦で非常に強い寒気があり、付近では大気の状態が非常に不安定。
・この低気圧は寒冷渦の東側を急速に発達しながら進む。これに伴い非常に湿った空気が西日本に入るようになる。
・この低気圧と台風10号の間の西日本で風が収束し、発達した雨雲が発生する。西日本を中心に大雨となる恐れ。寒冷渦はしばらく停滞するので、雨も長引く。
・日本の東から太平洋側にかけて前線が伸びていて、前線に沿ってやや発達した雨雲が見られる。伊豆諸島では大雨警報発表中。 

生徒 「天気に関する意識調査と題して、今この時期に知っておいて欲しいこと、知っておくと役に立つこと、どれくらいの人が知っているのかなどをアンケート形式に1日1題出題するということを今日からTwitterで始めたようですね。」

アウル教授 「これから台風が接近してくる予想であることは多くの方がもうご存知じゃろう。人によっては最大級の台風となる可能性があると注意を呼びかけている予報士さんもいる。しかし、台風に備えると言っても、台風の正体を知らなければ備えようがない。まずは敵を知ることから。是非参加してもらいたい。」

生徒 「クイズも結果は明日の記事発表ということですね。」

図1 深夜0時の赤外衛星画像

生徒 「特徴的な雲は3つですね。まずは黄色で囲った雲。もちろん台風10号の雲。目がしっかりしていますね。」

アウル教授 「昨日は目がだいぶ崩れて勢力を落としていたが、今日になってまた目がしっかりしてきて、勢力も強まった。移動速度をやや早めたからかもしれんのう。ただ、図1のような目の大きさは実はそこまで発達したものでもない。中心気圧でいうと940hPa程度の台風の目の特徴じゃ。ちなみに深夜0時時点で中心気圧は945hPa。これよりもっと発達した台風というのは目がもっと小さく、それでもはっきりしていて、正円をしておる。まだ台風10号の目はしっかりはしておるがはっきりはしていない。」

生徒 「それでも940hPa程度ともなると雨風ともに警戒が必要なレベルですよね。」

アウル教授 「その通りじゃ。最大風速は45m/sでこんな風が陸地で吹けばとんでもない被害をもたらすじゃろう。さらにこの後もまだ勢力を強める予想であるから、油断できない状態が続いておる。まずは小笠原諸島や伊豆諸島南部にこの台風が近づいていくことのなる。」

図2 台風10号の予想進路

生徒 「強風域も少し拡大してきたでしょうか。」

アウル教授 「一旦勢力が弱まった時に風の強いエリアが広がったようじゃ。これは私の感覚の話ではあるが、台風は、ある程度発達すると一旦発達が穏やかになったり少し弱まりながら等圧線が混み合った領域、つまり風の強い領域は範囲が広がり、しばらくするとまた勢力が強まって、またある程度強まるとさらに強風域が広がるというような発達の仕方をすることがあるように思える。」

生徒 「予報円の中心を結び線は関東直撃ルートから東北へと少しずれてきているでしょうか?」

アウル教授 「そうじゃのう。これを見ると関東直撃ルートは避けられるかもと考える方がいるかもしれんがまだそう考えてほしくはない。と言うのも、予報円の中であれば台風の中心がやってくる確率は中心線から離れていてもそれほど変わらないからじゃ。まだまだ関東直撃の可能性というのも残っておる。一番南を通れば東海地方、一番北を通れば北海道に上陸の可能性ありと、予報円も広いままなのでまだどこに上陸していくのかわからない。予報円に中心が入る確率は70%である。逆に言えば30%は予報円から外れるということでもある。降水確率30%でもたまに雨が降ることがあるのと同じじゃと考えると良いかもしれん。」

生徒 「引き続き東日本、北日本を中心に台風への備えをしておきたいですね。」

アウル教授 「台風が直撃する可能性としては当初より低くなってきた西日本方面、しかし大雨には注意が必要じゃ。それも早くもその大雨が今日から始まるということじゃ。まだまだ台風は離れているように見えるが、実は図1で緑で囲った部分に雲が見られるのがわかるじゃろう。これは昨日書いた寒冷渦じゃ。寒冷渦は上空の台風みたいなものじゃったのう。つまり、西日本は台風10号からは離れてきたが、"上空の台風"が代わりに近づいてきたということじゃ。」

図3 深夜0時の雨雲レーダー

生徒 「緑で囲った部分の雨雲ですね。あまり無いようにも見えますが。」

アウル教授 「まだ雨雲がしっかりは発生していないのじゃ。しかし、上空には寒気が入ってきており大気の状態は非常に不安定となっておる。」

図4 上空500hPa予想図

生徒 「青い領域が九州の西でぐっと南に突き出している様子がよくわかりますね。」

アウル教授「上空の寒気が南下してきておるのじゃ。その南端に寒冷渦がある。」

生徒 「不安定なはずなのに雨雲はそれほど無いんですね。」

アウル教授 「昨日は前線が通過したばかりで日本海から乾いた涼しい風が入るという話をした。昨日は西日本も猛暑日から解放されたところも多かった。つまり寒冷渦はあっても湿った空気があまり無いので雨雲が発生しにくかったのじゃ。寒冷渦は上空の台風であるが、上空でいくら回転しても湿った空気は上空にしか入らずあまり雨雲は発生していないのじゃ。」

図5 27日夜の天気図

アウル教授 「しかし昨夜になって、朝鮮半島の南に低気圧が発生した。上空の低気圧が地上にまで到達したということを表す。こうなると地上の低気圧の周りの風が湿った空気を運んでくるので、これからは雨雲が発生しやすくなるというわけじゃ。」

図6 予想天気図

生徒 「逆に湿った空気があっても上昇気流がなければ雨雲は発生しないのでは無いでしょうか?すると上昇気流があるのは低気圧の周辺ですから低気圧の周りだけ雨雲が発生するのですか?」

アウル教授 「低気圧部分以外にも上昇気流が発生しやすい場所がある。それはこの低気圧と台風10号の間じゃ。それぞれの低気圧を回る風はこの間で衝突することになる。当然、衝突すると行き場を失った空気は上空へと運ばれる。これが上昇気流じゃ。なのでこの低気圧と台風の間の地域でも雨雲が発生しやすいのじゃ。」

生徒 「そして、低気圧は日本海、台風は太平洋側を進むのでその間に入る西日本で雨が降るというわけですか。」

アウル教授 「その通りじゃ。今日は西日本で西から雨が降り、東へ広がってくるという予想になっておる。」

生徒 「図1にはもう一つ、赤で囲ったように帯状の雲があって、これは図5を見ると前線による雲ですね。」

アウル教授 「前線自体は関東で切られておるが図3の雨雲の分布からさらに南に、九州の南あたりまで伸びておるじゃろう。太平洋側で雨が降りやすい状態になっており、伊豆諸島ではすでに大雨警報が発表されるほどの強い雨も降っておるようじゃ。ところどころ発達した雨雲もあって、降り方に注意したい感じじゃ。」

生徒 「ここからは天気分布予報を用いて雨の分布などをお願いします。」

図7 明け方の天気分布予報

生徒 「関東や東海を始め、東日本所々で雨が予想されていますね。」

アウル教授 「これらの雨は前線による雨じゃ。一方で九州も北部から雨が降ってくる予想じゃがこれは西から低気圧が進んでくるためじゃ。」

図8 昼前の天気分布予報

生徒 「昼前になっても関東や東海はあまり天気良くなさそうですね。九州の雨は中国・四国地方にも広がろうとしている時間帯ですね。」

アウル教授 「東日本方面の前線は停滞前線なのでなかなかすっきり晴れることもなく、特に東海では引き続き傘が必要になる予想じゃ。西日本も西から雨雲が進んでくる。」

図9 夕方の天気分布予報

生徒 「夕方になっても東日本方面は雨が続きますね。西日本の雨は近畿まで広がろうとしていますね。」

アウル教授 「この後の天気分布予報を見ると近畿の雨は夕立せいかもしれんのう。近畿だけでなく西日本の雨は降り方にも注意する必要がある。激しい雨や落雷などにも注意したい。」

図10 夜遅くの天気分布予報

生徒 「今日の雨雲に広がりは中国四国あたりまででしょうか。一方で東日本方面はまだ雨が残るところがある感じですね。」

アウル教授 「今まで見てきたように、今日は西日本、東日本ともにそこまで天気は良くは無いという予想でお出かけの際は傘を持っていきたい。なお、総雨量の予想は九州北部で150mm、中国で80mm、四国で60mmとなっておる。さらに明日にかけて総雨量は多くなり大雨に警戒が必要じゃ。」

図11 今日の天気予報

アウル教授 「今日はいろいろな場所に傘マークがついた。ということはお出かけの際は傘を持っていきたいということでもある。西日本はここ最近雨が少ない状態が続いており、雨量が少ないうちは恵みの雨となるじゃろう。しかし、雨が続けば、今度は土砂災害などの危険性も高まってくる。気象庁などが発表する気象警報などを参考にして、自分の住んでいる場所にどういう災害の危険があるのかを把握するようにしよう。」

前線通過で傘が必要な時間帯があるかも。(2016年8月27日)


■お天気メモ■
・前線が本州を通過中。前線に対応する雨雲が衛星画像、雨雲レーダーでしっかりみられ、メリハリのある雲。 
・前線がすでに通過した地域は天気は回復へ。前線の北側はかなり乾燥した空気で大気は安定。
・大雨の続いた北海道もほぼ雨は止んだ。雨が止んだ後も土砂災害には注意。
・台風10号の動きには引き続き警戒を。予報円がまだ広く、気象モデル間にも差がある。
・大陸から寒冷渦が近づいてきた。これが台風の進路を決める? 
・小笠原諸島には土砂災害警戒情報。大雨注意。 

生徒 「今日の関東はあまり天気は良くないようですね。」

アウル教授 「本州を全面が通過しておって、この雨雲がかかっているようじゃ。今日の関東は雨が降ったり止んだり。傘が必要な時間帯もあるということじゃ。」

図1 朝6時の天気図

生徒 「昨日の朝までは寒冷前線でしたが、途中から停滞前線に変わりましたね。」

アウル教授 「停滞前線は文字どおり停滞する前線なので、なかなか天気は回復しないことになる。」

図2 午前9時の衛星画像

生徒 「赤で囲った部分が前線による雲ですね。」

アウル教授 「前線の雲の北側の日本海はしっかり晴れていることがわかる。これは前線の北側は比較的涼しく乾燥した空気があって大気が安定であることを表しておる。前線の雲がすでに通過している北海道や本州日本海側などは今日は晴れる予想じゃ。また、このように涼しい空気が入ってくるので、今日は晴れても気温はやや低めというところが多く、久しぶりに猛暑からは解放されるというところもある。」

図3 午前9時の雨雲レーダー

アウル教授 「北海道や東北北部、本州日本海側では雨雲はほぼ抜けておる。」

生徒 「北海道はここずっと大雨が続いていましたから雨が止んでホッとしている方も多いでしょうね。」

アウル教授 「そうじゃのう。ただ、土砂災害は雨が止んでから発生することもあるし、川の水ももうしばらく高いままなので、増水した河川や、崩れかかった斜面などには近づかないようにしたい。」

図4 今夜の予想天気図

アウル教授 「今夜の予想天気時では前線は三陸沖あたりで切られておるが、天気分布予報などからオレンジの線で追加したようにさらに南に伸びていると考えたい。夜になっても関東や太平洋側沿岸部ではまだ雨が残るところがあるという予想じゃからのう。」

図5 湿った空気の予想

生徒 「日本海から非常に乾燥した空気が迫ってきているのがわかりますね。」

アウル教授 「前線がかかっているといえど、本州全体的にそれほど湿った空気は入ってきていない。台風10号からの湿った空気が入ってきていると思いきや、実は関東の東に低気圧があって、これは以前台風になりそこなった低気圧であるが、この低気圧を回る北寄りの風が太平洋側にやや乾燥した空気を引き入れてくれているようで、雨が降っても大雨とまではならない予想になっておる。」

生徒 「一方で小笠原諸島には土砂災害警戒情報が発表されていますね。」

アウル教授 「小笠原諸島の母島で非常に激しい雨が降っているようじゃ。雨雲レーダーには小笠原諸島が見えないという非常に不便なままなので、今の雨雲の様子はわからないが、台風10号の東に位置する小笠原諸島には非常に湿った空気が入る場となっており、これにより発達した雨雲が発生したものと思われる。とすると、このような状態はまだまだ続くので引き続き激しい雨には注意する必要がある。」

図6 上空500hPa予想図

生徒 「大陸の方から上空の寒気がやってきていますね。」

アウル教授 「最近、ニュースでも良く聞くが、これは寒冷渦と呼ばれるものじゃ。黄色い丸で囲った部分である。寒冷渦は上空の台風と考えることもできるほど、注意しなければならないものでもある。この寒冷渦と台風が合わさると思わぬところで豪雨となる可能性もあるので今後は台風だけでなくこの寒冷渦の動向にも注意する必要がある。」

図7 夕方の天気分布予報

アウル教授 「夕方も関東や太平洋側を中心に雨が予想されておる。これらの地域では傘が必要になるかもしれんのう。」

図8 夜遅くの天気分布予報

アウル教授 「夜になっても同じような場所で雨が続く予想じゃ。停滞前線じゃからのう。」

図9 台風10号の予想進路

生徒 「まだまだ予報円が広いですね。」

アウル教授 「そうじゃのう。なかなか絞ることができないようじゃ。それは先ほど書いた寒冷渦の動向にも影響されるからじゃ。と言うのも台風は上空の流れによって流されるが、寒冷渦は上空の低気圧であるため、その周りの流れが直接台風に影響してしまうためじゃ。」

図10 米軍の台風10号予想進路

アウル教授 「米軍と気象庁の予想はだいぶ揃ってきたようにも思えるが、予報円の広さも同じくらいでまだ不確実性は残る。」

図11 今日の天気予報

アウル教授 「北陸などで雨マークがついておるが、午前10時現在、新潟にややかかっている程度でその他の日本海側は雨は止んできておる。北海道は安定した晴れになりそうじゃ。今日は大気は比較的安定しておるので、夕立と言うよりは前線による雨が太平洋沿岸で降るという感じじゃ。気温もやや低めといったところじゃろうか。」
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