先日、大学の講義で次のような質問を受けました。
「台風と温帯低気圧の違いを説明してください。」
気象予報士なら誰でもわかることでしょう。
私も、試験勉強を思い出しながら、
「台風は水蒸気の潜熱によって発達するのに対し、温帯低気圧は温度傾度によって発達する。」
と自信を持って答えました。
今振り返っても間違ったことは言っていないし、要点はついていると確信を持っています。しかし、潜熱、気圧傾度といった専門用語を多用しています。普通の人なら、それ説明になっていないと言うことでしょう。専門的な知識を備えた試験の採点者が採点する気象予報士試験では何ら問題がないのでしょうが、こういう大学の講義などといった、そういう専門的な知識がない人々に説明する場合には全然良くない回答でした。気象予報士試験の特に実技の記述は指定された文字程度に簡潔にまとめるということをしてきました。それに対し、これからの気象予報士としての役割は、気象的知識がない人に対してもその日の天気で何を気をつけたらいいのかなどを説明していく能力が必要です。文字数とかにとらわれず、難しい自然現象を噛み砕いて、平易な言葉で説明する訓練が必要だということを痛感しました。