生徒 「今日から7月ですね。」

アウル教授 「雨のスタートとなっておるのう。それにしても電波時計の時間が1秒進んでおる?」

生徒 「ご存知ないのですか?先ほど9時前にうるう秒が導入されたんですよ。」

アウル教授 「あー、そういうニュースあったのう。私の電波時計は深夜しか自動調整しないから、今日1日は1秒進んだままじゃのう。」

生徒 「それはそうと雨はどうですか?」

アウル教授 「まずは天気図と午前10時の雨雲レーダーを見てみよう。」

図1 午前6時の地上天気図と午前10時の雨雲レーダー
アウル教授 「雨雲レーダーで北陸から近畿、四国、九州沖へと強い雨雲のラインが伸びておる。この地域では1時間に20mm程度の強い雨が観測されておる。これが天気図で日本海の低気圧の西に伸びる前線によるものじゃ。
もう一つ、北陸から静岡県沖に達したあと、北へ曲がって千葉県沖に達する強い雨雲のラインがある。これが、日本海に低気圧と太平洋側の低気圧の間の前線に対応する。」

生徒 「こう見ると前線が今どこにあるのかよくわかるくらい強い雨雲があるということですね。」

アウル教授 「今日は、日本海の低気圧が日中、本州を横切っていく予想じゃ。その影響でこの低気圧の西側の前線が本州を通過していく。このタイミングで激しい雨の恐れがある。」

生徒 「時速55km/hの低気圧ってかなり早いですね。」

アウル教授 「いいところに目をつけたのう。この低気圧や低気圧に伴う雨雲はかなり早い速度で東へ動いておる。強い雨がザーッと降っても意外とその時間は短い。(と言っても雨が降っている時間は半日くらい)梅雨といえばしとしと雨を想像してしまうが、今日は激しい夕立のような雨が短時間降る時間もある降りかたじゃろう。落雷や突風にも注意が必要じゃ。それから、この低気圧の移動速度が早いことも後押しして、風が急に強く吹いてきそうじゃ。激しい雨が降るタイミングで風が強いと傘が役に立たない可能性もある。」

生徒 「関東地方はすでに2つの低気圧の間の前線によって雨が降っていますね。」

アウル教授 「東海から関東にかけては、強い雨のピークが2回ありそうじゃのう。1回雨が弱まったとしても油断しないことじゃ。特に伊豆諸島では雨量が多くなる可能性がある。」

生徒 「どれくらい降りそうですか?」

アウル教授 「今夜遅くまでに、本州の広い範囲で100mm〜200mmの雨が予想されておる。しかしこれがしとしと降るというより、ある時間帯にざっと強く降るという印象を与えるかもしれん。」

生徒 「西から雨雲は抜けてきていますね。晴れてくる地域もありそうですか?」

アウル教授 「後でマークで示すが、そこには晴れマークはない。ただ、天気分布予報では、中国地方などで夕方以降はれる地域が広がってきそうじゃ。夕焼けを望める地域も出てくると思う。」

図2 午前9時発表の天気予報

アウル教授 「その他関東から西の各地も夜には雨が止んでくる予想じゃ。今日は傘の置き忘れに注意しよう。」

アウル教授 「連日雨知らずの沖縄地方は今日も晴れて真夏日予想じゃ。もう暑さには慣れてきている時期じゃと思うが、改めて熱中症への対策をしっかりしてもらいたい。」

(画像は全て気象庁HPより)