生徒 「昨日の朝のことなのですが、久しぶりに朝早く、と言っても7時過ぎなのですが、外に出て息を吐いてみると、かすかに白くなりました。」

アウル教授 「朝晩は15℃を切る日も多くなってきて、内陸部では10度近くまで下がっている地域も東京でも出てきておる。初白息ではないが、次第に晩秋、初冬を感じる気候となってきたのう。」

図1 午前6時の地上天気図

生徒 「この頃高気圧の通過する緯度が高いですね。ずっと北高型の気圧配置となっている気がします。」

アウル教授 「そうじゃのう。この高気圧によって秋深まった空気がもたらされておる。北高型の気圧配置では関東に関しては東よりの湿った空気が入りやすく、比較的雲の広がりやすい天気となる。今日も完全な青空とは言えず、朝から薄い雲が広がった感じじゃ。」

生徒 「今日も概ね晴れということで良さそうですね。」

アウル教授 「今日に関して言えば、広く高気圧に覆われて晴れるじゃろう。ただ、北日本は今日の晴れは貴重となりそうじゃ。明日からの天気の崩れをもたらす低気圧が天気図にも現れ始めた。」

生徒 「まさか、大陸にある前線を伴った低気圧ですか?随分離れている気がししますが。」

アウル教授 「随分離れている気がするが、時速55km/hという猛スピードで北日本に迫っており、明日の夜にはすでにオホーツク海まで達するという予想じゃ。上空の偏西風に流されるために速度が速まっておる。」

生徒 「この前線の影響で雨ということですね。」

アウル教授 「雨に留まればいいのじゃが。週間天気予報では北海道で明後日、明々後日とまた雪となるとそうじゃ。この低気圧は発達しながら北日本に近づいて、明日の夜のオホーツク海に達し、その時までに前線も北日本、東日本を通過する。雨に関しては主に北日本で、関東に関しては今の所天気の崩れは予想されておらん。明日にかけては低気圧に向かう南風が強まり、気温は高めの予想じゃ。しかし、前線通過後は東日本と北日本で冬型の気圧配置となりそうじゃ。このために北海道では雪、日本海側では時雨、東日本や北日本は寒気の影響で気温がぐっと下がりそうじゃ。」

生徒 「なるほど。ということで、天気は今日までは晴れるけど明日以降は雨が降りやすい。気温に関しては明日まで高いけど、明後日以降は寒くなるということですね。」

アウル教授 「日によって気温差が大きく、風も流行ってきておるようじゃ。早くもインフルエンザも広がってきているようじゃから、予防はしっかりせねばのう。」

生徒 「偏西風で強く流される低気圧もあれば、なかなか流されない台風もありますね。」

アウル教授 「台風25号はようやく偏西風に流される緯度まで北上してきて、速度も早くなり始めておる。と同時に進路も東よりに大きく曲がり始め、本州への接近の可能性はほぼないと見て良いじゃろう。当初の予想通りといったところじゃろうか。小笠原諸島からも次第に離れていくために雨風は治まってきそうじゃ。ただ、海への影響はもうしばらく残りそうで、海上では高波に注意が必要じゃ。これは小笠原諸島だけでなく、本州から南西諸島の太平洋側広い範囲に言えることじゃ。」

生徒 「沖縄は今日も雨雲が広がっていますね。」

アウル教授 「昨日も書いたように沖縄には台風25号からの湿った空気が高気圧によって強く西へ流されて南西諸島に達しておったが、この影響は次第に弱まってきそうじゃ。しかし、今度は台風24号から変わった熱帯低気圧がゆっくりながら南西諸島に近づいており、この低気圧によって湿った空気がもたらされておる。このために今日も雨が降りやすい一日となりそうじゃ。」

生徒 「それにしても台風24号は熱帯低気圧に変わった後もしぶといですね。いつまで残っているのやら。」

アウル教授 「海水温がまだまだ高い領域にあるためなかなか衰えないのじゃ。現時点で再度発達して台風となるということは気象庁は予想しておらんが、南西諸島は来週前半まで天気の崩れが予想されており、いずれにせよこの熱帯低気圧の影響を大きく受ける日がまだまだ続きそうじゃ。」

図2 午前7時発表の天気予報

アウル教授 「今日も雨は小笠原諸島と南西諸島に予想されておる。北日本は明日以降、雨の降りやすかったり、降らなくても雲の広がりやすい天気が特に日本海側を中心に続くため、今日の晴れはその意味で貴重なものとなりそうじゃ。気温の変化としては明日は南風で暖かくなるものも明後日以降は冷たい北風でぐっと気温も下がりそうじゃ。服装や体調管理を万全に。」


(画像は全て気象庁HPより)