生徒 「11月も残すところあと2日。今月はどんな気候でしたか?」

アウル教授 「20日前後までは異例の暖かさとなったところが多かったのう。平年を大きく上回るような気温が続き、北日本でも雪の少ない状態が続いておった。各地のスキー場から悲鳴の声が聞こえておったものじゃ。今年の冬はやはりエルニーニョの影響もあってか、暖冬なんだなあと感じておったのじゃが、11月末になって一気に季節が進んだ感じじゃのう。気温も逆に平年を下回るほどに下がったり、北海道では記録的な大雪になったりと、まさに塞翁が馬といった感じで、スキー場からは喜びの声が聞こえるほどじゃ。」

生徒 「12月、そして今年の冬はどんな気候になっていきますかね?」

アウル教授 「今年の夏はエルニーニョの影響を大きく受けて冷夏になるかもという意見があったが、夏前半を中心に猛暑が続いた。しかし、8月頃からエルニーニョの影響を感じさせるように、比較的涼しい夏となった。やはりエルニーニョの影響は今年は大きい予想で、先日気象庁が発表した季節予報によると、12月は全国的に平年より高い気温で、この冬(12-2月)を通しても、西日本から東日本で平年より高い気候が予想されておる。いわゆる暖冬予想じゃ。」

生徒 「今年の冬は過ごしやすいということですね。」

アウル教授 「そうとも言えないのが暖冬じゃ。暖冬になると、日本海側では雪が降りにくくなる。強い冬型がなかなか現れないためじゃ。その分、太平洋側で雨が降りやすくなる。本来なら冬の高気圧の影響で寄せ付けられなかった南の低気圧が本州付近を通過して、いわゆる南岸低気圧となりやすいためじゃ。南岸低気圧といえば、関東を始め太平洋側でも雪の原因ともなるもの。場合によっては大雪となって都市部での影響が大きくなることもある厄介な低気圧じゃ。雪とならなかったとしても雨が多くなるのじゃ。」

生徒 「太平洋側の都市部は雪に対して弱いですからね。少しの雪でも電車が止まってしまったり、今年もそういう機会に遭遇する可能性が高くなるということですね。」

アウル教授 「まあ、あくまで傾向じゃ。数日単位で見ればもちろん寒い日もあるし、暖かい日もある。さて、これから12月へと向かっていくわけじゃが、12月1週目は平年並みか平年よりもかなり高い日もある予想じゃ。しかし、これから12月1、2日あたりまでは低気圧の影響を受けてきそうじゃ。」

生徒 「これから天気は下り坂ですか?」

アウル教授 「そこら辺を見ていきたいと思う。」

図1 午前6時の地上天気図

生徒 「東北も含めて冬型が弱まっていますね。北海道はやや冬型と言えるかもしれませんが、それでも等圧線は広くなってきていますね。」

アウル教授 「日本海側を中心に発生していた雨雲も範囲が狭くなってきておる。完全に無くなるとまではならないが、それでも今夜にかけて範囲は縮小していく予想じゃ。北日本を除き一連の冬型は終了。しかし、今夜には早くも次の冬型の卵ができてきそうじゃ。」

生徒 「というと、低気圧の発生ですか?」

アウル教授 「今夜には朝鮮半島付近で低気圧が発生して、明日明後日と前線を伴いながら日本海を東に進んでいく予想じゃ。低気圧の東側では南風が吹いて気温はやや上昇、東北までは雪よりも雨が主流となりそうじゃ。しかし、低気圧が通過したあとはまた北日本を中心に一時的に冬型となりそうじゃ。これが12月1日あたりのことじゃ。」

生徒 「タイトルにある2つ玉とはどういうことですか?」

アウル教授 「文字通り、2つの低気圧という意味じゃ。今紹介したのは日本海を通っていく日本海低気圧。もう一つ、今夜に沖縄あたりにも低気圧ができる。この低気圧が明日、明後日にかけて日本の南を通過していく予想じゃ。南岸低気圧といえば南岸低気圧じゃが、今回はやや離れたところを通っていく予想で、伊豆諸島や小笠原諸島では雨の予想じゃが、関東から四国の太平洋側では雨にまではならない予想となっておる。ただ、前線付近でできた上空の雲が流れてくるために雲の多い空となってきそうじゃ。九州南部では、午後以降雨が降りやすくなる予想じゃ。こちらでは今日は傘が必要になってきそうじゃ。日本海と太平洋を並行して低気圧が通過していくとき、2つ玉低気圧と呼んでおる。今回は太平洋の低気圧はそれほど影響しないが、時として、全国的な影響を及ぼすこともあるので注意が必要な気圧配置じゃ。」

図2 午前9時発表の天気予報

アウル教授 「低気圧が近い沖縄では雷を伴った激しい雨にも注意が必要じゃ。今日は日差しが届くところも多く、気温は上がってきそうじゃが、夕方以降は雲が広がりやすくなってくる予想じゃ。これは先に述べたように太平洋の低気圧によるものじゃ。北日本では、局地的には雪が強く降る恐れもまだ残っておる。強い雨雲があるかどうかは雨雲レーダーで適宜確認しよう。」

(画像は全て気象庁HPより)