■お天気メモ■
・日本海を発達した低気圧が通過。低気圧からのびる前線が本州を通過。
・寒冷前線による雨雲が西日本〜東日本を通過。雷を伴った激しい雨に注意。
・低気圧通過までは南風が入り東北でも雨予想。通過後は冬型となり九州でも雪予想。
・等圧線が混み合うため風が強め。強風、高波注意。北日本は暴風雪に警戒。北海道は大雪、着雪注意。
・夜は瀬戸内沿岸でも雪雲が流れ込む予想。
・寒冷前線による雨雲が西日本〜東日本を通過。雷を伴った激しい雨に注意。
・低気圧通過までは南風が入り東北でも雨予想。通過後は冬型となり九州でも雪予想。
・等圧線が混み合うため風が強め。強風、高波注意。北日本は暴風雪に警戒。北海道は大雪、着雪注意。
・夜は瀬戸内沿岸でも雪雲が流れ込む予想。
生徒 「今日は4年ぶりの閏日。2月29日生まれの人は4年ぶりの誕生日?貴重な日ですね。」
アウル教授 「こういう貴重な日に限って結構シビアな天気となりやすい…気がする。今日も全国的に荒れた天気となる恐れがある。ちなみに前回の閏日、2012年2月29日は、南岸低気圧の影響でやはり太平洋側を中心に雨、東京は雪が降って数センチの積雪を観測したようじゃ。全く覚えてはおらんが…」
図1 28日夜の天気図
図2 28日夜の雨雲レーダー
生徒 「その原因は日本海の低気圧ですね。」
アウル教授 「日本海の低気圧はこの後急速に発達しながら東へ進んでいく予想じゃ。なぜ急速に発達するのかは高層天気図を見れば明らかじゃが、かなり大きい、上空の気圧の谷がやってくるためじゃ。」
生徒 「低気圧は上空の気圧の谷がやってくると発達するんでしたね。」
アウル教授 「低気圧の発達原理は過去のも何度か述べてきたが、やや専門的な話になるので興味のある人は気象学の本を漁ってみると良いじゃろう。昨日も述べたように今回の低気圧は教科書的な一生が予想されているため教材としてはいい例になると思う。」
生徒 「話を戻して、低気圧からは前線が伸びていますね。」
アウル教授 「前線を伴う低気圧を見るときはまず雨雲レーダーと前線の位置関係を大切にしよう。というのも、つい先日の前線のように、前線よりも東側に先行して雨雲のラインがある場合と、前線に沿って雨雲のラインがある場合がある。どちらもライン状の雨雲が通過するタイミングで雨の降り方に注意が必要ではあるが、その降るタイミングを予測する上でこの位置関係が大切になる。同じ時刻の天気図と雨雲レーダーを見て雨雲の分布と前線の位置関係を確認、その位置関係を保ったまま動くことを前提に予想天気図を見て雨雲の分布を予想すると比較的良い予想ができる。」
生徒 「今回は雨雲と前線はほぼ同じ位置にあると言えますね。」
アウル教授 「前線も雨雲のラインも対馬海峡あたりにあるということで前線と雨雲が一致した、よく知られた前線をしておる。ちなみにこのような前線はアナフロントとも呼ばれる。」
生徒 「この雨雲は雷レーダーではかなり発雷しているようですね。」
アウル教授 「寒冷前線に伴う雨雲は発達した雨雲が多いため雷を伴いやすいことが多い。今回も落雷が多数検知されており、この後前線は西日本〜東日本へと進んでいくわけじゃが、これに伴い激しい雨や落雷、突風といったシビアな現象に見舞われる可能性がある。雷鳴がした時などは外出を控えるなど注意してほしい。」
図3 今後の予想天気図
生徒 「前線の通過前後で風向きが大きく変わりそうですね。」
アウル教授 「等圧線の向きを見ても明らかなように、前線通過前は南〜西風が入る。朝の時点で東日本や東北はまだ前線が通過する前で暖かい空気が入るため東北北部の青森県でも雨が予想されておる。しかし前線が通過して以降は風は西〜北風に変わる。こうなると今度は寒気が南下してくる。気温は一気に下がってくる。低気圧通過後は西高東低の冬型となってくるため日本海側を中心に雨は雪へと変わって雪が降り続く予想じゃ。また、冬型が強いため、日本海の雪雲は今夜には瀬戸内地方にも流れ込む予想となっておる。普段雪の少ないエリアではあるが今夜は雪に注意が必要じゃ。」
図4 今夜遅くの天気分布予報
生徒 「等圧線もかなり狭く、北日本は狭くなっていますね。」
アウル教授 「今日は風向き問わず全国的に風が強く吹きそうじゃ。北日本は暴風雪に警戒、西日本〜東日本は強風に警戒で、海上では
高波に注意が必要じゃ。」
生徒 「低気圧はいつまで発達するんですか?」
アウル教授 「低気圧の発達は上空の気圧の谷に追いつかれるまでであるが、今夜には追いつかれて発達は止まってきそうじゃ。閉塞前線ができることからもこの低気圧はこれ以降衰弱していく。ただ、この後の低気圧は速度が遅く、長い間北海道周辺に止まってしまうため北海道を中心に大雪や着雪などに警戒が必要になってくる。」
生徒 「図1の天気図では日本の南にも低気圧があって、東へ進んでいく予想ですね。」
アウル教授 「これは一昨日南西諸島で雨を降らせた低気圧じゃが、今日は伊豆諸島南部や小笠原諸島に近づいていく予想じゃ。このため、関東南の島嶼部でも今日は雨が降る予想じゃ。前線の通過するタイミングでこちらでも激しい雨や落雷、突風に注意が必要じゃ。」
図5 今日の天気予報
アウル教授 「図3の予想天気図でもわかるように、前線は朝の時点で西日本を通過しており、こちらでは早いうちに北風へと変わっていく。より気温が上がりにくく、日中も一桁予想のところがある。より東の地域も比較的早いうちに前線が通過するが午後以降となりそうじゃ。風も当分は南風でこの間に気温が上がっていく。関東は15℃を超える予想じゃ。ただ、明日は全国的な冬型となるため気温は一気にまた冬へ逆戻りとなりそうじゃ。」