本日3月13日は、1年前に私が気象予報士の登録をされた日、いわば自分が気象予報士としての人生を歩み始めた日でもあります。あれから今日で1年、この1年はとても学びの多い1年になったと思います。

 1年前の3月13日からさかのぼること約1週間、2015年3月6日に第43回気象予報士試験の合格発表があり、晴れて合格することができました。そして、その日のうちに本ブログを立ち上げ、最初の記事『気象予報士試験に合格!』を投稿しました。ブログ開設当時は特段、何か目的があるというわけでもなく、しいて言うならば、これからの気象予報士試験受験生の少しでも役に立てばというくらいの簡単な気持ちで立ち上げました。翌日から1日1記事のペースで天気に関する記事を投稿しました。しかしブログにまだ慣れていないせいもあり、3月末には1日1記事が1週に1記事となるようになっていました。

 2015年3月9日投稿の『天気図解析のやり方』でも書いたように、私はそのころ天気図で色を塗るという方法で天気解析を行っていました。しかし、この色塗り気象解析はたしかに分かりやすくなることはなるのですが印刷する手間など厄介な部分も多く、時間にゆとりのある春休みの教材としては使えたのですが、新学期以降は解析のできない日々が続いていました。

 そんなこんなで5月のゴールデンウィークを終えた5月7日ごろ、せっかく気象予報士になったのに、翌日の天気についてろくに語れない自分がいることに気づきました。これはもったいない。このブログを、自分が毎日翌日の天気を考えるためのノートとして活用しよう、そう考えたわけです。それが、今に至る、『2分で見る今日の天気』の始まりでした。

 この『2分で見る今日の天気』は今も昔も、あくまでも自分が天気を解析していくうえでのノートであることが一番の目的です。特に最初のうちは自分個人のメモ帳であるかのように、専門用語も使うし、気象学を勉強していない人にとっては読みづらいものもありました。今読み返すと、何だこりゃというような記事もあります。ブログを訪れた方のためという目的は二の次でした。というのも、気象予報士になって1年も経験していないような新米はまだまだ多くの誤りを犯すでしょうし、少し過信ですが、自分の記事だけを見て自分だけを信用して、予想が外れた時、惨めな思いをする、そんな人がもしかしたらいるかもしれないと思うと、怖かったという面もあります。自分が予想をしているわけではない、気象庁発表の予想をそのまま使っているだけだけれども、前日に晴れと書いたのに、翌日、雨が降るといったことが起きると、やってしまったという思いが実際に生じました。

 それでも、メモ帳ではなくブログという公開の場に記事を書いたのは、どこかに、自分の解析を見てほしいという思いがあったからでしょう。ブログの記事は読んでくれる人を思いやったものにする努力をするようになりました。たとえば専門用語などは解説を行ってから使うような感じで。また、当初は文章だけで解説を行っていました。ほかの気象予報士さんも解説を行うときは主に文章でした。でも、文章ばかりって読みづらいと思いました。まるで業務連絡みたいになってしまいますし。テレビでも、一人の気象予報士さんが延々と原稿を読み続けるよりも、たとえば気象予報士とアナウンサーが会話をするような天気予報のほうが親しみがわきます。そこで、私は会話形式という形で解説することに決めました。アウル教授と生徒という2人の登場人物による会話にするというものです。ちょっとしたギャグを入れて笑いをとることもできますし、なによりも天気というものをもっと身近に感じてもらえる方法だと思ったからです。

 この1年で、多くのコメントもいただきました。自分の解析方法でおかしいところを指摘してくれた方もいました。とても勉強になりました。自分の解説が分かりやすいとおっしゃってくれた方もいました。分かりやすい解説にもこだわっていた自分にとってとてもうれしいものでした。天気解説以外の天気に関する情報を教えてくれた方もいます。自分の知らない新たな知識を得ることができました。この1年で400記事以上の投稿をし、のべ4万人の方にブログを訪問していただきました。その1人1人が私を支えてくれたと感じています。もし1年間コメントもなく、訪問者もいなかったならば、いくら自分のために始めたブログとはいえ、1年も続かなかったことでしょう。感謝しております。

 この1年、毎日天気解説をしていくうえで学んだものはとても多かったです。気象予報士試験に合格するまでの約1年間、対策テキストなどで勉強をしてきたわけですが、それを実際の日々の天気に当てはめて考えていくと、とても勉強になりました。対策テキストや試験はある1つのテーマに絞ったものが出題されますが、実際の天気では、(たとえば寒冷渦と台風のように)2つ以上のテーマが1つの天気図に表れることもありますし、その相互作用で、思いもしなかった動きをすることもあるということを学んできました。実際に学んだことがどのように実際の天気予報に活かされているのか、例えば短期予報解説資料などで確認することができました。これは、試験勉強だけをしていては学ぶことのできなかったことでしょう。

 しかし、まだ1年しかたっていません。たった1度の春夏秋冬を経験したに過ぎないのです。一人前の気象予報士になるには1000枚の天気図を書くという話がありますが、仮に1日1枚ずつ書く人でも約3年かかります。よく、異常気象がどうとか言いますが、これは何年ものデータを集めたうえでわかることです。その意味で、今の私にはまだ、この1年の天気が普段通りだったのか、それとも異常だったのかをしっかりと判断することもできないわけです。これから2年目に突入するわけですが、まだまだ自分の勉強は続くと思っています。このブログを通じて2年目も『成長』していきたいと思います。よろしくお願いします。