■お天気メモ■
・北海道は低気圧が南下してくるため雪のエリアが次第に拡大。低気圧は衰弱傾向にあり降り方はそこまで強くない予想。
・東北〜北陸を気圧の谷が朝にかけて通過。その後弱い冬型となることもあり、東北〜北陸と関東北部は雨や雪が降りやすい。明け方にかけては落雷や突風、激しい雨に注意。
・本州全体として気圧の谷の中へ。日本の南には前線ができ、冬型の気圧配置にもなるため、時間を追うごとに曇りエリアが増えてくる。
・沖縄は前線ができるため、午後以降雨の予想。降り方にも注意。

生徒 「昨日は長崎と熊本で桜の開花が発表されました。春を感じる一方で明日以降は気温がぐっと下がる予想が全国的に出ていますね。」

アウル教授 「今日はまだ気温の高いところが多いが、明日は平年を下回る気温となるところも出てきそうじゃ。ここ最近暖かく感じていただけにかなりひんやり感じるかもしれん。冬服はあと少し必要なのでまだ片付けないように。」

図1 22日夜の天気分布

アウル教授 「記事の始めの画像が天気分布の図というのもだいぶおなじみになってきたが、この分布図はかなり落とし穴もありそうということがわかってきた。と言うのもどうやらこの天気分布はかなりの誤差を含んでしまっているようじゃ。その例としてこの時間、西日本特に近畿に雨の分布域があるが一切降っておらん。おそらく、雨雲レーダーが上空高いところの雲を観測したデータが入っておって、地上にまで落下してこない雨が含まれているためじゃろう。この分布図だけを信用するのは注意が必要じゃ。」

図2 22日夜の天気図

生徒 「一方で東北の雨は実際に降っているものですね。」

アウル教授 「この雨は北海道の南から東北を通って日本海に伸びる気圧の谷による雨雲じゃ。この雨雲は発雷も検知されていることから降り方には注意が必要な雲となる。これから朝にかけて東北を通過していく予想で、この通過のタイミングで落雷や突風、激しい雨に注意が必要じゃ。天気図を見るとこの気圧の谷より東側にもう一つ気圧の谷(三陸沖〜紀伊半島)があるのがわかるが、こちらではほとんど雨雲がない。また、気圧の谷は東北北部から順にかかっていくので雨雲も東北北部から北陸へと南に移動しながら広がっていく予想じゃ。」

図3 今後の予想天気図

アウル教授 「朝の天気図で日本の東の低気圧から関東沿岸に伸びる寒冷前線がこの気圧の谷が通過したあとの姿じゃ。」

生徒 「北海道の北の低気圧を見ると時間を追うごとに南下してくる様子がわかりますね。」

アウル教授 「昨日も書いたがこの低気圧は寒冷渦となっており、移動速度が遅い。昨日から同じような場所に居座っておる。移動速度が遅いので影響は長引くのが寒冷渦の特徴じゃ。中心気圧を見ると昨日夜は998hPaだったのが今夜には1008hPaとどんどん衰弱していくことがわかる。今夜には北海道のすぐ北にくるがかなり小さくなっておる。低気圧によって日中北海道は雪が所々で降るという状況ではあるが、それ以上の影響を受けることはないという予想じゃ。風もあまり強くはならない。」

生徒 「東北の気圧の谷が通過したあとは今日も春空が広がるのでしょうか?」

アウル教授 「残念ながらそうはなってくれない。日本の南には高気圧がいくつもあって、この部分が高気圧の通り道となっているようじゃ。しかし、そのせいで本州は大陸の高気圧と日本の南の高気圧の間の広い気圧の谷場となっておるのじゃ。北海道の北の低気圧や東北の気圧の谷などもこの広い気圧の谷の中に存在する。また、今夜には前線が本州の南に発生する予想で、関東沖には前線が折れ曲がったキンクもできる。さらに大陸の高気圧も張り出しを強め始めており、東日本日本海側を中心に弱いながらも北風が吹く冬型となっておる。これらの影響から太平洋側、日本海側とも次第に雲が多くなってくるという予想じゃ。北陸や関東北部は朝の気圧の谷による雨が降ったあとも引き続きこの冬型(北風)の影響で雨が降りやすいという予想じゃ。こちらの雨は朝ほど雷の危険性はないが、北陸以北では傘が必要になってきそうじゃ。」

生徒 「沖縄付近にも前線ができてくる予想ですね。」

アウル教授 「大陸の高気圧の縁に当たるこの部分は湿った空気が入ってくるので前線ができて午後以降は沖縄の広い範囲で雨が予想されておる。前線付近は降り方が強まるおそれがある。」

図4 今日の天気予報

アウル教授 「明日は大陸の高気圧の張り出しがさらに強くなって寒気がもたらされるため、気温がぐっと下がる予想じゃ。花冷えとなりそうじゃ。ということで暖かいのは今日までとなるので今日の暖かい空気は有効にりようしよう。」