■お天気メモ■
・今日も九州を中心に激しい雨が降り続く恐れ。梅雨の大雨続く。
・西日本では朝には、東日本では昼過ぎから夕方にかけて雨が降り出してくる予想。帰宅時間帯は広く雨に。
・ただ、今日の強い雨は西日本が中心。東日本は並の雨。 

生徒 「昨日の関東はあまり気温が上がらず、長袖でもいいくらいのやや肌寒い1日でしたね。」

アウル教授 「予想では25℃近くまで上がると言われていたが、結局日中は20℃に達するかどうかという低さとなった。日中もずっと北寄りの風が吹いていたためじゃろう。その意味では今日も少し心配かもしれんのう。」

図1 28日夜の天気図

生徒 「夜になって雨の範囲は狭くなったでしょうか。関東の雨も止みましたね。」

アウル教授 「前線上の低気圧が一つ抜け、低気圧の西側に入ったために雨雲のない領域に入っているためじゃ。前線のかかっている伊豆諸島などではまだ雨雲が残っているものの、東日本を中心に雨は上がっておる。日本海には高気圧も進んできておる。」

生徒 「ただ、九州は相変わらず前線がかかっていて、強い雨が降っていますね。前線の盛り上がりも九州の西にできていますね。」

アウル教授 「引き続き九州では発達した雨雲が次々に流れ込む状況が続いておる。」

図2 深夜0時の雨雲レーダー

生徒 「今日も九州南部では200mmという大雨が予想されていますね。他にも九州北部で180mm、四国で100mmと今日は九州四国で大雨が予想されていますね。」

図3 今後の予想天気図


アウル教授 「前線の盛り上がり部分のすぐ東側で雨雲は発生しやすい。つまり朝の時点ではちょうど九州や四国、中国地方で雨足が強まる。そして前線の折れ曲がりは日本海へと進んでくる予想じゃ。今夜の時点で山陰沖あたりまで進んでくる。近畿や東海で雨足がやや強まる予想じゃ。この盛り上がりが進む間も、西日本を中心に前線の南側に入り続ける。前線の南側は湿った空気が次々流れ込んでくるので、前線とは別に、例えば地形的な効果を受けて雨雲が発生する。このために、前線の南側では、前線がかかっていなくても雨が降りやすく、雨量が多くなってしまうのじゃ。」

図4 朝の雨量予想

アウル教授 「朝の通勤通学時間帯は西日本を中心に雨が降っていて、九州や中を中心に大雨に警戒が必要な時間帯じゃ。時間に余裕を持って家を出たい。浸水した道路などくれぐれもお気をつけください。」

図5 夕方の雨量予想

生徒 「夕方は雨の範囲が東へ広がって関東にもかかっている予想ですね。」

アウル教授 「ただ、雨量としてはそれほど多くなく、雨は弱い予想じゃ。念のため傘は必要じゃが、普段通りの雨と考えてよさそうじゃ。一方で九州や中国地方はこの時間帯になっても雨が強い予想がされておる。夜の予想天気図をもう一度見てみると、九州は再び前線が迫っている(前線に近い)状態となっておるためじゃ。このように九州を中心に朝から夜まで雨が続き、総雨量が多くなるのじゃ。」

生徒 「各種気象警報、土砂災害警戒情報、指定河川洪水予報などに注意したいですね。」

図6 深夜0時の赤外衛星画像

アウル教授 「梅雨前線による雲が東西にしっかり伸びているのがわかるが、よく見ると雲が薄くなっていたり逆に真っ白な塊があったりと濃淡はある。その中でも赤い丸で囲った真っ白な雲の塊に注目したい。これはおとといまで台風1号になるかと騒がれていた熱帯低気圧が中国大陸に上陸後、梅雨前線と一体化したものじゃ。この熱帯低気圧が運んできた非常に湿った空気が前線に供給されたことを意味する。この雲の塊も前線とともに東へ進んでくるので、まだまだ大雨への気がぬけない週後半になっていきそうじゃ。」

図7 今日の天気予報

アウル教授 「ここ数日は梅雨前線の位置を決めるのがかなり難しいような状態にあるそうじゃ。梅雨前線の位置によって雨の範囲はもちろん風の向きなども変わってこれが気温に影響する。予想よりも北寄りの風が入れば雨は降りにくくなっる一方で気温はそれほど上がらなかったり、逆に南風が強いと、雨は降って気温は上がるというように、予想が大きく外れてしまう可能性もある。その意味で、服装としては、雨に濡れても大丈夫という意味と、気温が外れても大丈夫という意味の2通りを込めて、暑いときとやや肌寒いとき両方に対応できるようにしておくと良いかもしれんのう。」