■お天気メモ■
・本州は高気圧に覆われ、今日も午前中を中心に晴れて猛暑日に。熱中症に警戒。
・午後は昨日に引き続き広い範囲で夕立の予想。夜になっても気温は高いので、夕方発生した雨雲は夜まで残る可能性もある。落雷や突風、浸水外に注意。
・小笠原諸島近海で台風5号発生。東日本に来週はじめに近づく予想。今後の情報に注意。
・西日本太平洋側上空に寒気あり。九州や沖縄などでは大気の状態は不安定。すでに発達した雨雲が見られる。 

生徒 「6日ぶりの記事となりますね。」

アウル教授 「個人的な理由から少し解説記事を書く時間が取れなかったためお休みとしていたが、軽くどういう状況なのかは日々見ておったから流れはそれほどつかめていないわけではない。今日からまた続けていきたいと思う。」

生徒 「さて、暑い日が続いています。暑いからの夕立という流れがここ数日続いていて、昨日は落雷の被害も出てしまいました。今日も各地で雷雨の可能性があるということで心配ですね。」

アウル教授 「そうじゃのう。雷注意報が出たら注意と言いたいところではあるが、気象庁もこの時期はかなり雷雨には警戒しておるようで、早ければ午前中にも雷注意報が発表されるなんてこともある。まだ腫れている時間帯にもかかわららずじゃ。注意報は大切ではあるがそれよりも、空の変化を見逃さず、少しでも黒い雲が広がってきたら屋外から屋内へ移動するということを心がけたいものじゃ。特に部活の指導者などは、熱中症だけでなく、こういう天気急変にもしっかり気付いてあげるということが大切じゃのう。」

図1 深夜0時の雨雲レーダー

生徒 「だいぶ夕立の雲は減ってきましたが所々残っていますね。」

アウル教授 「この時期は夜になっても気温が高い状態が続く時期じゃ。なかなか夜になっても雨雲が減らないということも多い。夕方だけでなく夜も雷雨の可能性があるので注意したい。もう今日は夕立はないから安心と思った矢先に、発達した雲が移動してきて夜遅くに雷雨となる可能性もある。夜は雲の変化を見ることが難しいので、雨雲レーダーなどで自分のいる場所の近くに発達した雲がないかということをチェックする習慣をつけたい。」

生徒 「夜の雷雨は新たに発生するというよりは夕方にできた雨雲が移動してくるというパターンが多いですから、雨雲レーダーを見ることが有効なんですね。」

図3 昨夜23時の衛星画像

生徒 「日本周辺にはポツリポツリと雲の塊が見られますね。」

アウル教授 「これらの雲がどうして発生しているのかをこれから見ていきたいと思う。」

図4 4日夜の天気図

生徒 「前回の記事から1週間弱経ちますが以前太平洋高気圧というのは目立ちませんね。」

アウル教授 「そうじゃのう。太平洋高気圧と思われるような高気圧は中心が北寄りとなっていて、そこから高気圧の列が本州を横断しておるという形じゃ。普段太平洋高気圧に覆われるはずの沖縄などは高気圧の全く覆われないという事態になっておる。」

図5 上空500hPa予想図

生徒 「上空の予想図でも本州は高気圧圏内ですが、沖縄は高気圧のは覆われていませんね。」

アウル教授 「その代わりに日本の南には青い領域、つまり上空の寒気がある。このために太平洋沖というのは今、大気の状態が非常に不安定となっておる。衛星画像で日本の南には東西に雲がやや伸びるように存在しているが、この雲はこの上空の寒気による雲じゃ。主に海上ではあるがその西の端が沖縄や九州南部に一部かかるという形になっており、局地的に発達した雨が降りやすい状況となっておる。」

生徒 「夕立と違うので日中でも雨が降りやすいのでしょうか?」

アウル教授 「日中は一旦天気回復するようじゃが、朝であったり午後以降はまた雨が降りやすい予想じゃ。」

生徒 「日本の南には台風5号が発生しましたね。この進路予想が少し心配ですね。」

図6 台風5号3日間予想


アウル教授 「台風5号は昨夜21時の時点で中心気圧998hPa、最大風速18m/sとなっておるが今後発達し、明日夜には暴風域を伴いながら小笠原諸島へと近づく予想じゃ。その後も発達しながら北上を続ける予想じゃ。この台風は来週前半にかけて東日本の東の海上から三陸沖を北上していく予想となっておる。」

図7 台風5号5日間予想

生徒 「今年はまだ本州へ接近した台風はないのでこれが一番本州に近づく台風となる可能性がありますね。今後の情報に注意したいですね。」

アウル教授 「そうじゃのう。台風の予報円に中心が入る確率は70%であるので場合によってはこの予報円を外れた進路となる可能性もまだあると考えたい。日本の東の高気圧が強まるようなことがあれば、西へ、逆に弱まれば東へとずれるというのが一般的な話じゃ。今回近づかなかったとしてもこれから台風シーズンであるため、台風への備え、心構えもそろそろしておきたい。」

図8 米軍とヨーロッパの予想

アウル教授 「ついでなので気象庁以外の他の国がどう予想してるのかを見ておきたい。ヨーロッパの予想は、気象庁が関東に一番接近すると予想している8日夜の予想を載せてある。米軍もヨーロッパも共に気象庁の予想に似たものをはじき出しておる。」

図9 夕方の天気分布予報と発雷確率

生徒 「本州などは地上も上空も高気圧に覆われていますがそれでも夕方は雨が予想されていますね。」

アウル教授 「夕方というより昼過ぎには早いところでは雨雲が発生してくる予想じゃ。夕方には広い範囲で今日も夕立が予想されておる。発雷確率は特に関東北部から中部内陸にかけて70%以上の高い確率となっており、この地域ではもう
ほぼ雷がなるという心構えで午後を過ごしたいほどじゃ。このような高い確率ではないにしても広い範囲で発雷確率が予想されておるので、午後以降は全国的に急な雨や落雷、激しい雨による浸水に注意したい。雷の音が聞こえてきた、黒い雲が広がってきた、急に冷たい風が吹いてきた、雲が垂れ下がる様子がわかる、雲の下が膨らんだセル状になっているなどというのは雷や竜巻の前兆とも言える。このような兆候が見られた場合はなるべく早く安全な建物内に入って、嵐が過ぎ去るまで待機することが命を守る行為となる。決して自分は大丈夫と思わないことが大切じゃ。」

図10 今日の天気予報

アウル教授 「午前中を中心に晴れて気温が上がり猛暑日が予想されているところもある。朝も熱帯夜のところが多く、寝苦しい夜となりそうじゃ。天気マークには夕立は現れてこないので、天気マークに惑わされないように注意したい。」