■お天気メモ■
・前線の雲がとれ、東日本を中心に朝から日差しが久しぶりに届いている。
・西日本太平洋側は湿った空気が入り、雨雲が発生しているところも。ところによって激しい雷雨のところもある。
・午後からは真夏のような夕立の恐れ。内陸を中心に広い範囲で午後からは天気急変に注意。
・久しぶりに晴れた東日本も天気は日々変わる。明日はまた曇り空優勢の予想で雨の恐れも。 
・台風17号は大型化の兆候を見せながら勢力も強まってきた。先島諸島の近くを通る可能性があるので今後の情報に注意。 

生徒 「東京都内、朝は青空も広がっていたのですが、また雲に覆われてきました。」

アウル教授 「今日の午前中は、時々青空が顔を覗かせるという感じで、午後からは次第に雲が多くなってくる予想じゃ。なんとなく予報が悪い方悪い方へと向かってしまっている気がする。昨日の時点ではもう少し晴れるかと思っておったがのう。」

図1 午前9時と10時のアメダス日照時間

生徒 「昨日とは逆に東日本方面で日差しは届いているみたいですね。あまりそんな気もしないですが。一方で西日本方面は日差しが少ないようです。」

アウル教授 「秋雨前線による雲は一旦東へ抜け、天気図でも秋雨前線は消滅傾向にある。雲が多いがその隙間から東日本には日差しが届いているようじゃ。ただ、雨雲もまだ残っておる。秋雨前線によるものではなく、本州が太平洋高気圧に覆われてきたが、太平洋側では湿った空気が入りやすい状況となっているためじゃ。湿った空気の流れ込みの中心は西日本のようじゃ。上空は高気圧なので、普通であれば発達した雨雲というのは発生しにくい。雲は発生しても弱い雨というのが多いが、しかし、今回はさらに上空に少し寒気が入っており、また、地形的な影響を受けるなどして局地的にはこの高気圧を突き破って発達した雨雲も発生しているようじゃ。」

図2 午前9時の赤外衛星画像

アウル教授 「オレンジで囲った部分には色が薄いが雲が広がっておる。これは低いところの雲で、日差しは遮るがそこまで強い雨ではない。しかし、その中の一部、緑で囲った部分には発達した雲が見られ、特に四国東部から紀伊半島南部にかけては活発に落雷が発生しているような発達した雨雲が見られる。」

図4 上空500hPa天気図

生徒 「上空の太平洋高気圧としては太平洋側あたりまでは張り出してくれているんですね。」

アウル教授 「つい最近まではかなり南に交代後退しておったので、そう思うと北に大きく張り出している状況じゃ。」

図4 午前9時の雨雲レーダー

生徒 「四国沖などには確かに発達した雨雲が見られますね。衛星画像を見ると日本の南には台風の雲が広がっていますね。かなり大きいですね。」

図5 台風17号の進路予想

アウル教授 「そうじゃのう。今回の台風17号は大型化を見せている。強風域が少しずつ広がってきており、今後大型の台風となる可能性もある。また、勢力も強まってきていて、午前9時の時点で中心気圧は950hPa、最大風速は40m/s、最大瞬間風速は60m/sとなっておる。この後も発達を続け、今夜には非常に強い勢力となる予想じゃ。このままいけば、明後日27日9時の予報円がかなり先島諸島に近い。この頃が発達のピークになるとの予想も出ており、再び強い風や雨、海上では高波に厳重に警戒して行く必要がある。台風情報をこまめにチェックしていきたい。」

図6 午前9時の赤外衛星画像(再掲)

アウル教授 「もう一度衛星画像に戻る。今度は大陸から伸びてきている青い線で囲った雲に注目してみよう。これは上空の気圧の谷による雲じゃが、これから明日夜にかけて、秋雨前線がまた復活してくる時の元となる雲でもある。」

生徒 「かなり北まで北上していますね。」

アウル教授 「太平洋高気圧が本州の太平洋側あたりまで張り出してきておるので、次の前線が現れるのは日本海側あたりの緯度となる予想じゃ。しかし、もう次の前線がそこまできておるのじゃ。ということでそれほど天気がいいというのは長続きしない。」

生徒 「せっかく少し晴れたと思ったらまた曇りか雨ですか。」

アウル教授 「今回はそこまで雨は長続きはしない予想じゃ。明日はまた曇りや雨になるが明後日はまた晴れてくる予想で、このように日々天気がコロコロ変わる予想じゃ。ちなみに明々後日はまた微妙な天気が予想されておる。」

生徒 「この時期、晴れるといっても雲が多いのであまり期待はできませんが…」

アウル教授 「それは、、、面目無い。」

図7 午前中の天気分布予報と雨量予想

生徒 「午前中は、あの、四国沖にある発達した雨雲の影響で四国南部では強い雨に注意が必要ですが、そのほかの地域は降っても弱い雨の予想ですね。午前中は東日本や北日本で晴れ、西日本は曇り空が優勢ですね。」

図8 夕方の天気分布予報と雨量予想

アウル教授 「午後以降は気温が上がってきて大気が不安定になってくる。上空が高気圧なので発達した雨雲は広く見れば発生しにくいが、内陸を中心に雷を伴うような雨雲になる可能性がある。雨量としてはそこまで多いところはないが、念のため急な雨には午後以降気をつける必要があろう。天気分布予報には紀伊半島付近の湿った空気による雨雲も混ざっており、全てが夕立による雨ではないことに注意じゃ。午後以降は東日本もさらに雲が多くなり日差しが少なくなってしまう予想じゃ。」

図9 夜遅くの天気分布予報と雨量予想

アウル教授 「夜遅くになると夕立性の雨というのはやんでくる。残った四国などの雨は朝から降り続く湿った空気によるものじゃ。また、中国地方日本海側の雨は太平洋側に流れ込む湿った空気が流され、西から近づく上空の気圧の谷で発生するような雨雲じゃ。」

図10 今日の天気予報

アウル教授 「西日本ほど朝から雨が降りやすい予想じゃ。湿った空気は主に西日本に流れ込む予想となっておるためじゃ。東日本も午後は内陸を中心に雨が降る可能性があり、平野部でも雲が広がりやすくなってくる予想で、午前中までかのう、日差しに期待できるのは。高気圧に覆われていること、南から湿った空気が入ることで、気温は高めじゃ。特に西日本は真夏日予想のところもある。曇りや雨といえど熱中症には気をつけたい。」