■お天気メモ■
・寒冷前線が北海道を通過。通過する午前中を中心に強い雨や雷に注意。午後は雨の範囲は狭まり、夜には雨は止む予想。明日朝の北海道は今朝より冷え込む予想。
・秋雨前線はゆっくり南下。西日本と東日本の日本海側では前線による雨が降り出す。前線に向かって湿った空気が流れ込むため、大雨に警戒。
・太平洋側にも湿った空気が入るため地形の影響を受ける場所など局地的に発達した雨雲が発生する可能性がある。
・台風17号は次第に先島諸島から離れていく。 風はおさまってきたが、引き続き波は少し高い状態が続く予想。また、台風の外側の雲による雨にも今日は注意。

生徒 「9月末とは思えないような暑さとなった昨日ですが、この暑さ、今日も続くところがあるという予想ですね。この時期でも熱中症に気をつけなければならないというのは異例でもありますね。」

アウル教授 「この暑さも元はと言えば秋雨前線が原因じゃ。今年の秋は秋雨前線で台無しにされてしまっておる。なかなか秋らしい爽やかな天気というのが出てきてくれないのう。」

生徒 「味覚の秋、読書の秋、など秋は物事に集中しやすい時期でもありますが、これでは全く集中できませんね。」

アウル教授 「本当にそうじゃのう。今日も各地で大雨になる可能性がある。」

図1 27日夜の天気図

生徒 「秋雨前線はグッときたまで上がりましたね。このせいで西日本から東日本にかけては昨日、夏の空気の覆われて気温がぐんぐん上がりました。」

アウル教授 「今日は一転、今度は秋雨前線が南へ下がってくるという予想じゃ。少し夏の空気が後退するからじゃ。太平洋高気圧の張り出しは台風とも関連してくるが、台風17号、ピークを超え今後は衰弱していく予想じゃ。これに伴い太平洋高気圧も勢力を少し落とすので、前線が南へ下がってくるのじゃ。」

生徒 「このまま南へ下がってくれますかね?」

アウル教授 「難しいかもしれんのう。というのも気象庁によると次の台風発生が予想されており、もしこれが台風になって発達すると、再び太平洋高気圧が発達して季節は夏に逆戻りということが考えられるからじゃ。前線が南へ下がっていってくれないと、つまりは太平洋高気圧がある程度下がってくれないと秋の空気には覆われないのじゃ。」

図2 500hPa天気図

生徒 「確かに太平洋高気圧の少し勢力が弱まって張出す範囲が南へ下がる予想ですね。」

図3 今後の予想天気図

アウル教授 「今夜にかけて日本海側まで南下してくる予想じゃ。秋雨前線場では雨雲が発生しやすいが、さらに南からは大量の湿った空気が入ってきておる。このため前線付近の日本海側では大雨となったり、激しい雨が降る可能性は今日はある。雨の降り方に注意するとともに土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に注意していく必要がある。」

生徒 「今夜までに多いところで、九州北部で180mm、中国近畿地方で120mm、東北で100mmと前線のかかる地域で大雨が予想されていますね。さらに太平洋側の四国では150mm、九州南部では100mmと、前線のかからない地域でも大雨が予想されていますね。」

アウル教授 「湿った空気は例えば南向きの斜面など地形的な影響を受けて太平洋側でも発達した雨雲になる可能性がある。太平洋側では局地的な激しい雨や落雷、突風などに注意しよう。」

図4 深夜0時の雨雲レーダー

アウル教授 「すでに九州や四国中国といった西日本方面は湿った空気の影響で数日前から雨が降っていて総雨量が多くなっているところもある。発達した雨雲で雷がなっているところもある。今後前線なんかによりさらに雨が強まったり、雨量が多くなる可能性がある。」

生徒 「今日はもう一つ前線が通過していく予想ですね。北海道には寒冷前線が迫ってきています。」

アウル教授 「今日日中に北海道を通過し、夜には通過しきっている予想じゃ。寒冷前線が通過するときの雨の降り方に注意したい。通過した後は比較的乾燥した空気に覆われるので、天気は回復し降っても弱い雨ということが多い。また、通過後は涼しい空気に覆われるので明日朝はかなり冷え込むことが予想されておる。今日朝と明日朝の最低気温では5℃近くの差が予想されておる。気温の大きな変化で体調を崩さないようにしたい。」

図5 明け方の天気分布予報と雨量予想

生徒 「北海道は朝から前線が通過し始めるのでまず西部を中心に雨が強く降る予想ですね。東部は朝はまだ雨が降っていない予想です。秋雨前線による雨が東北から北陸の日本海側に掛かっています。また、西日本方面、九州から近畿にかけては太平洋側を含め湿った空気の影響で雨が降りやすい予想です。朝の通勤通学の時間帯から激しい雨が降る可能性がありますね。時間に余裕を持って、また、濡れた時のためにタオルや着替えを持っていくことも考えた方がいいかもしれませんね。」

図6 昼前の天気分布予報と雨量予想

アウル教授 「前線が南下を始め、日本海側を中心にまとまった雨となっている予想じゃ。さらに太平洋側の九州南部や四国、紀伊半島南部などでも局地的に発達した雨雲がかかる可能性があり、所々で雨量が多い予想となっておる。北海道は前線通過でこちらも局地的には雨が強く降る恐れがあるが、秋雨前線に比べれば、また、朝に比べれば雨量は全体的に少ない予想となっておる。秋雨前線が水蒸気をブロックしてくれることが理由の一つとしてあげられるかもしれんのう。」

図7 夕方の天気分布予報と雨量予想

生徒 「寒冷前線が通過した北海道北部から雨が止んで天気は回復へと向かっていく予想ですね。北海道中部あたりに前線があると考えられますね。秋雨前線は南下し、東北北部は少し前線から離れて雨量が少なくなる予想の一方で、日本海側にしっかり掛かってくるため、九州から北陸の日本海側を中心に雨量が多くなる予想ですね。帰宅時間帯も激しい雨が続いている恐れがあります。安全な方法で帰宅するようにしたいですね。西日本太平洋側も引き続き強い雨が降りやすい状態が予想されています。」

図8 夜遅くの天気分布予報と雨量予想

アウル教授 「夜遅くになると寒冷前線が通過しきった北海道は全域で雨はやみ天気は回復する予想じゃ。この後は明日朝にかけて気温が下がってくることに注意じゃ。秋雨前線の影響でこの時間帯も西日本日本海側を中心に大雨が予想されておる。朝から晩まで今日は激しい雨となる恐れがある。西日本太平洋側も引き続き激しい雨が降りやすい予想じゃ。」

生徒 「天気分布予報を追ってみていくと、秋雨前線南下により、日本海側では朝から夜遅くまでずっと雨が降り続いて大雨になる恐れがあるということがよくわかりますね。また湿った空気が入りやすい西日本太平洋側でも局地的な大雨となる予想が出ていることもわかります。今日はこれらの地域にお住いの方は、今自分のいる場所にどのような危険があるのかを気象警報などでチェックするようにしたいですね。ちなみに関東はというと、うまく湿った空気と秋雨前線の隙間に入って、関東南部ほど1日を通して雨が降りにくい予想になっていますね。ちょっとラッキーですが、その分、気温は上がってくる予想です。」

図9 波の予想

生徒 「話が変わり、さらに南、沖縄について、台風17号は台湾に昨日上陸し先島諸島を始め沖縄地方からは離れていっていますね。」

アウル教授 「先島諸島は暴風域から抜け、深夜0時時点でまだ強風域には入っておるが、時間の問題で抜けるじゃろう。これにより風に関しては次第に収まってくる予想じゃ。しかし海上ではうねりによる波が当分残ってしまう。ピーク時の高さに比べれば波は収まるがそれでも4〜6m近い波、また、数十分間隔でこれの2倍近くの波が発生する可能性もある。波に関してはもうしばらく沿岸部で注意しておきたい。一方雨に関しても台風の外側、スパイラルバンドの雲が最後に通過していく可能性がある。事実、先ほど見た天気分布予報では沖縄地方、所々で雨の予想がされている時間帯がある。急な強い雨には念のため気をつけておきたい。」

図10 今日の天気予報

アウル教授 「東京だけ傘マークは付いておらんが、うまい具合に雨雲の隙間に入る予想じゃからじゃ。が、それでも前線が南下してくる夜は降水確率40%とやや高めじゃ。夜遅くに帰宅される方は念のため折り畳み傘を忍ばせておくといいかもしれんのう。東京は今日も真夏日予想が出ておる。熱中症に気をつけたい。昨日も熱中症で搬送された方が出ておるからのう。人のふり見て我がふり直せ、じゃのう。」