■お天気メモ■
・秋雨前線付近での雨雲発生は小康状態だが、前線付近は雲が広がっている。
・今日は太平洋高気圧の西への張り出しで湿った空気が少なくなるので前線付近の雨雲は少ないが、雲は広がりやすく晴れにまではなりにくい。
・上空は西日本を中心に寒気が入り、午後からは大気が不安定に。局地的な雷雨に注意。
・台風18号は明日夜に沖縄本島地方直撃の可能性が高まって来ている。沖縄方面は予報円も小さくなって来ていて進路は絞られて来た。進路にあたる地域では今日のうちに台風対策を。波は今夜から高くなる。
・台風18号はその後九州、本州へ接近の恐れがあり、 火曜日〜木曜日にかけて大きな影響を受ける可能性がある。予報円は大きいが早めの対策を。

生徒 「昨日の東京は最高気温が21.8℃とひんやりしましたね。ただ、街中を歩いた感じではまだ半袖も多く見られました。みなさん、暑がりなんですね。」

アウル教授 「ただ、気温がこのように大きく変動すると体調は崩しやすいので、そこのところは自己責任ということで無理はしないようにしたい。」

図1 午前0時の雨雲レーダー

生徒 「雨雲は少ないですね。所々雨雲がかかっているところもありますが局地的ですし、広い範囲での雨というのは降っていないようですね。」

アウル教授 「前線はかかっておるがあまり雨雲は発生していない。前線に流れ込む水蒸気が少なくなっているためじゃ。太平洋高気圧が水蒸気の流れをブロックしてくれておるんじゃのう。」

図2 午前0時の赤外衛星画像

生徒 「東シナ海まで雲の少ない領域が広がっていますね。」

アウル教授 「大陸の方には雲が広がっていてこの辺りまで太平洋高気圧が張り出していると思われる。ただ、完全な晴れかと言われるとそうでもない。本州を見ると薄い雲が広がっておる。」

生徒 「確かに。」

アウル教授 「注意したいのは、衛星画像で薄い色に移った雲は必ずしも"薄い"雲というわけではない。ここでいう"薄い"雲とは日差しを透かすような雲のことじゃ。赤外衛星画像で映る薄い雲は背の低い雲で例えば霧などはその良い例じゃ。このような背の低い雲は逆に地上から見ればどんよりした雲ということも多い。今回も日差しを遮ってしまうような雲に覆われておる。」

生徒 「今日は晴れというわけにはいかないのですか。」

アウル教授 「残念ながら雲が広がりやすい天気になる。」

図3 上空500hPa予想図

生徒 「今日は雨は降りにくいのですか?」

アウル教授 「前線に伴う雨というのは降りにくい。というのも衛星画像を見るように太平洋高気圧が気圧が西まで張り出してくれているので湿った空気がシャットアウトされているからじゃ。しかし、雨が降らないかと言われるとそうでもない。特に午後以降は注意が必要なのじゃ。」

生徒 「大気が不安定になるということですね。」

アウル教授 「そうなのじゃ。上空500hPa天気図を見ると西日本を中心に寒気が流れ込んでくることがわかる。上空の寒気といえば大気を不安定にするものじゃ。午後の気温が高い時間帯は大気の状態が不安定となって所々で雷を伴うような雨が降る可能性が今日はある。午前中も雲が広がりやすいということで今日お出かけの方は傘を持っていきたい。午後からは天気の急変にも気をつけたい。」

生徒 「今日は日曜日でお出かけされる方も多いかと思いますが、雷が鳴った時は屋外には出ずに安全な建物内で待機するようにしたいですね。荒れると場合によっては竜巻などの突風のおそれもありますね。」

図4 台風18号の3日間予想

生徒 「台風18号は進路がかなり心配で目が離せません。」

アウル教授 「そうじゃのう。これから明日夜にかけて沖縄へ接近してくる予想じゃ。予報円が小さくなり進路も確定して来ておる。予報円の中心を通れば見事に沖縄本島直撃ということになる。予報円に中心が入る確率は70%で、3日21時の予報円は沖縄本島を中心とするかなえり小さい円になっておるので、予報円の中心からは外れたとしても沖縄本島のすぐ近くを通ることは免れないような予報となっておる。暴風域も伴っており、暴風や大雨への対策は今日中に終わらせておきたい。」

図5 今夜の波の予想

生徒 「台風よりも先に台風周辺のうねりが沖縄地方広い範囲に到達し今夜には波が高くなってくる予想ですね。高波に注意してください。」

図6 台風18号の5日間進路予想(気象庁)

図7 台風18号の進路予想(米軍)

アウル教授 「その後台風は九州へ近づき、西日本から東日本を火曜日から木曜日にかけて縦断していく予想じゃ。」

生徒 「横断じゃないんですか?」

アウル教授 「いや、縦断じゃろう。」

生徒 「横断と縦断ってどっちがどっちなんでしょう。」

アウル教授 「列島が走っている向きが縦断じゃろう。それを横切るのが横断じゃ。」

生徒 「いやいや。南北方向が縦断で東西方向が横断じゃないんですか?」

アウル教授 「横断歩道は全て東西方向ではないぞ。道路が走る向きに対して横断じゃよ。」

生徒 「アメリカ横断は東西方向で、南北方向が縦断ですよ。シベリア横断鉄道も東西ですよ。」

ーーーーーー議論すること数時間ーーーーー

アウル教授 「横断や縦断という言葉は人によって解釈が異なるかもしれないのであまりお勧めできないという結論に至った。ということで改めて台風18号の進路を説明すると、台風18号は沖縄接近後九州に近づき、西日本から東日本を東西に貫いていく可能性がある。まだ予報円は大きく場合によっては日本海側や太平洋側にそれる可能性もあるが、いずれにせよ台風の影響を広い範囲で受ける可能性が日に日に高くなってきておる。最新の進路予想をチェックするとともに早めに対策をしておきたい。」

図8 昼前の天気分布予報と雨量予想

生徒 「午前中は雲が広がりながらも雨の範囲は少ないですね。北日本と南西諸島は晴れる予想です。」

図9 夕方の天気分布予報と雨量予想

アウル教授 「午後になると内陸を中心に雷雲が湧き出してくる予想じゃ。平野部に流れ込む可能性もある。午後からは天気急変に気をつけたい。」

図10 今夜遅くの天気分布予報と雨量予想

アウル教授 「夜にかけても雨が広い範囲で残る予想じゃ。引き続き強い雨には注意したい。夜になると沖縄も雨が降り出す予想じゃ。早くも台風の一番外側の雨雲がかかり始めるためじゃ。」

図11 朝の予想天気図

生徒 「きた日本は今日は晴れる予想ですが、北海道の北の低気圧周辺で等圧線が混み合っていて、今日の北海道は風がやや強く吹く可能性があります。強風と沿岸部は高波にやや注意が必要ということです。」


アウル教授 「天気マークだけを見ると今日はいい天気と思うかもしれんが今見てきたように午後からは内陸を中心に雨が予想されており、平野部も雨が降る可能性がある。お出かけの際は傘を持っていくことはお勧めする。気温は今日も西日本方面で高い。東日本方面、昨日より高いが平年並みの予想じゃ。」